UP FRONT
【話題人インタビュー】
もつ焼きのい志井グループが集大成の“独立道場”
本格!!「もつやき 赤坂酒場」をオープン!
その狙いと思いを語る!
もつやき処い志井グループ
株式会社ビー・ヨンシイ代表取締役 石井宏治氏
オタギラ代表 沼田慎一郎氏
「もつやき処い志井」を原点とし、新宿三丁目で立ち飲み「日本再生酒場」を大ヒットさせたい志グループ総帥の石井宏治氏。グループでは“会長”と呼ばれているが、生粋の水泳部出身の体育会系。しかし、親父譲りの飲食業に対するセンスや情熱は業界推移一。アメ車を乗り回したり、コーラグッズなどを集めるなどアメリカナイズされた感性がもつ焼きというベタな業態をオンリーワンの個性的な業態に育て上げた。“人づくり”についても一家言あり、今度の「もつやき 赤坂酒場」はその集大成的な店となりそうだ。
――11月23日、いよいよ「もつやき 赤坂酒場」がオープンですね。
石井 赤坂で、安くて、美味しくて、元気があって、そんなベタベタのもつやき屋をやりますよ。「Hitotsugi lip」の7階、先輩のとことんフーズさんがやっていた高級鉄板料理店を居抜きで借りました。ジャンデリア、大型ワインセラーなどがありましたが、すべてぶち壊して面白い店をつくりました。ここは、ウチの集大成の店だと考えています。で、社内で「誰かやらんか?」と声をかけたら、煮込み「沼田」や三井入間アウトレットの「美肌調整所」を立ち上げた沼田慎一郎クンが手をあげてくれたんです。
――どんな店になるんですか?
沼田 「もつやき 赤坂酒場」という店名どおり、もつ焼きを1本95円で大サービスします。赤坂にはあまりベタな店がないので、超ベタで行きたいと思います。生ビールも350円で提供し、“不景気価格”で赤坂のサラリーマンの救世主になりたい。とにかく、もつやきをガンガン売っていきますよ。
――石井さんは「赤坂酒場」を“独立道場”ととらえていらっしゃるようですね?いま、なぜ“独立道場”なんですか?
石井 い志井グループにとっては、ここを人づくりの場にしたいんです。もつやきという飲食店の原点のような店で飲食人を育てたい。最近の飲食の若手を見ていて、ちょっと違うなと思うことが多いんですよ。3,〜4店舗やってるぐらいで成功したつもりになって、オシャレして、格好つける経営者が増えている。飲食という商売はそんな格好つけてうまくいく世界じゃない。それを身をもって教えられるような店にしたいんです。
――い志井グループの売りであるもつやきは、評価が高いですよね。内蔵にまったく臭みがないし、レバーなんかもやわらかくてボリュームがありますよね。
石井 それは新鮮な内蔵をつかっているし、内蔵が臭みがなくなるまで徹底的に掃除している。こういう努力の積み重ねがお客さんの評価につながった。店が増えても、それは変わらない。あくまで「個店」のこだわりを守りぬいていきたい。
――そこがチェーン店と違うところですね。最近の経営者はすぐにチェーン化し、上場を目指すけど、上場したとたん、つまらなくなる店が多いですよね?
石井 そのとおりです。ウチも「日本再生酒場」が伸びているとき、証券会社から上場しないかという話をもらったけど、キッパリことわった。上場して味が落ちている店をいっぱい知っているからね。フランチャイズ展開も、ウチは一店一店名前も違うし、「個店」の味を大事にしている。そのオーナーの個性を発揮できるような店でないと続かないと思うから。
――経営者の個性を出すということは、経営者が現場に立つ必要がありますね?
石井 やはり店に入って、皿を洗って、やきとりを自分が焼いて、客と接する。客と喜びを共有しないと、飲食の面白さを理解できないじゃないですか?本部でコンピューターを眺めていたってダメですよ。ある程度大きくなったら、いつも現場に出るというわけにはいかないけど、常に現場感覚を忘れちゃいけない。私も、いまでも時々焼き台に立ったり、皿を洗ったりしている。そのときの自分が一番充実していると思うことがあります。やはり飲食という仕事が肌に合っている。創業者のオヤジ(先代の故石井芳彦氏=1950年「もつやき処い志井」を中野で開業。途中休業度、74年に石井宏治氏が調布駅前で再開)から受け継いだDNAがあるからね。
――“飲食のDNA”ですか?やはり飲食で成功している経営者はみんなそのDNAをもっていますね。
石井 それをいかに表現するか、ですよ。「日本再生酒場」を任せた長谷川勉(1999年有限会社エムファクトリーを設立。独立第1号。FC展開担当)もそうだし、「赤坂酒場」をやってもらう沼田も飲食のDNAをもっている。それを店にどう表現してもらうか。それそれ違って当たり前だ、違う個性を活かしてもらいたい。「居酒屋甲子園」なんかを見ていると、なんか個性がないですよね。みんな同じ顔に見えてしまう。
――チームづくりという点については、どうお考えですか?
石井 それはもちろん大事なことです。うまくいっている店は空気感が違う。その空気を出せるのはチームワークです。独立したい人が集まっているような店はエネルギーに溢れている。リーダーが率先して、一番しんどいことをやっている。リーダーが楽しようとしているチームはダメだね。そんな店はすぐ売上げが落ちる。
――最後に、石井さんの“人づくり”のポイントについて教えて下さい。
石井 商売はサークルではないということです。部活です。やはり1年生はバケツをもっったりローラーをひいて根性を鍛えないといけない。それを経てはじめてキャプテンになれるということです。商売はいいときばかりではない。悪いときにいかに我慢できるかということも重要なんです。鍛えられてないと、そのときに商売を投げ出してしまいかねない。商売はそんなに甘くないのです。「赤坂酒場」ではウチの人間たちを鍛えている生の姿を見ていただけますよ。
――「てっぺん」みたいに、業界人が殺到しそうですね(笑)。ありがとうございました。(聞き手/佐藤こうぞう)
石井宏治(いしい ひろはる)プロフィール
い志井グループ 株式会社ビーヨンシイ代表取締役
1954年生まれ。調布中学校から日大櫻丘高校、日大文理学部体育学科(水泳部)に進み、水泳に没頭。横浜教育スイミングクラブでインストラクターをつとめた後、父芳彦氏の遺した「もつやき処い志井」の暖簾再興のため74年に調布で「やきとりい志井」開業、81年法人化し、株式会社ビーヨンシイを設立。その後、新宿三丁目にドミナント出店、2003年6月にオープンした「日本再生酒場」は立ち飲みブームの火付け役となる。「もつ煮込み専門店 沼田」「ホルモン鍋 盛岡五郎」など次々にヒットを飛ばし、新丸の内ビル、東京ミッドタウン(「東京ハヤシライス倶楽部」)、三井入間アウトレットなど大型商業施設にも出店。「日本再生酒場」のFC展開やもつやき業態でオーナーごとに店名の違うFCチェーン化も行なっている。
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://www.food-stadium.com/column/91/trackback.html







