UP FRONT
2005-06-02
秋葉原の食シーンが進化中!?
秋葉原の食シーンが進化中!?
「アトレヴィ秋葉原」開業
〜新生秋葉原とスタイリッシュを持ち込んだ飲食ビルの最前線
電気街として世界でも名高く、再開発により新しい街へと変化を遂げようとしている秋葉原。IT関連産業の世界的な拠点として、JR秋葉原駅前の交通広場から北側(上野方面)を中心に、IT関連企業が集積する大型ビルやマンションの建設が進んでおり、オフィスワーカーや居住人口が増えつつある。そうした進化する街のマーケット需要に対応するため、飲食ビルの開発がはじまっている。秋葉原における食シーンは、どのような展開を繰り広げていくのか。
JR秋葉原駅昭和通り口(駅東側、昭和通り方面出口、東京メトロ日比谷線乗換口)に位置し、レストランとカフェ中心の飲食店複合ビルとして全7店舗を展開する。 「アトレヴィ」とは「アトレ」の新ブランドで、小規模タイプの駅ビルの開発・運営スタイルを構築し、言ってみれば「アトレ」の小規模版、ミニ駅ビルである。「アトレ(atre)」とは仏語のattraitの造語で魅力的な、「ヴィ(vie)」は生活・人生を意味し、小規模ながら「アトレ」同様の魅力的なライフスタイルを提案したいという発想でネーミングされた。 「アトレヴィ秋葉原」の開発について、東京圏駅ビル開発(株)マーケティング開発部の丸茂 淳氏に話を伺った。
昭和通り側には企業が多く、日比谷線の乗換口があるのに加え、今後も再開発で建てられるオフィスビルによりさらに人口が増える計画です。 でも、秋葉原の現状を見ると、電気街の目的客が多く活気はあるものの、街全体で見ると食事処は少なく、特にゆっくり会話を楽しめる飲食店は不足しています。 秋葉原は埼玉と東京を結ぶ中間に位置し、千葉方面と新宿方面を結ぶJR総武線も交差している“使い勝手のいいエリア”ですから、「アトレ」の認知とちょっとしたインパクトで、ゆっくりできる飲食施設をつくりたいと思いました。 駅前立地によるわかりやすさで、「あぁ、あそこへ行こうよ」と気軽に利用していただきたいですね。 ━コンセプトは「新生秋葉原 高感度フード&リラクゼーションスペース」従来の秋葉原にはない高感度な空間を提供し、新業態4店舗と個性的な飲食店を展開。 “リラクゼーションスペース”とは、ゆっくり時間を過ごしていただく空間を提供するという思いを込めています。 ショップMDキーワードは、(1)本物感(大人のリピータを獲得する本物の味)、(2)日常の中の贅沢(仕事、買い物帰り、昼食で少し贅沢)、(3)スタイリッシュ(秋葉原を変える再開発エリアで輝く)の3つで、リピータの確保が勝負だと思っています。 エレベーター導線のみ(2階までは階段)というビルの構造上、上層階のテナントさんに物販は難しいだろうとの考えや、今回誘致したテイスト、質感、価格帯の飲食店が非常に少ないエリアということから十分な需要があると判断し、全テナントを飲食店にしました。 ━「アトレ」&「アトレヴィ」のプロデュース型運営リーシングの時点から秋葉原昭和口のコンセプト、ターゲットに合わせた店舗作りを出店者と一緒におこなってきました。今後の運営していく過程においても、テナント側にヒアリングをしながらお互いに情報共有や意見を交換し、メニューやターゲットの見直し、販促テーマのご提案などをしていきます。このような運営が当社のプロデュース型運営であり今後も基本的なスタンスは変えずに、お互いの連携によりお客様のニーズに応える姿勢で取り組んでいます。 ━テナント誘致秋葉原の街に馴染むようなベーシックさと、テーマであるスタイリッシュとのバランスを追求したテナント構成を意識しました。 ━オープンして一年経つ「アトレ品川」の今2004年3月1日にオープンして一年と少し経ちますが、おかげさまで好調です。 『ディーン&デルーカ』はアッパーな層を取り込み、和の業態で差別化を図っているグラナダの『the Zen』(焼酎バー&ダイニング)や銀座8丁目の老舗バーの直営店『MONDE BAR(モンド バー)』(オーセンティックバー)は固定客を掴んでいます。 ━3月にリニューアルした「アトレ恵比寿」の飲食店テナント物販を含めてリニューアルしました。飲食店は、新規店として『新宿中村屋』(カリー専門店)、『藩』から『ほの家』(和ダイニング)、『ラ・サルーテ』から『ローカリタ イル パラディーゾ』、(イタリアン)、東京アール・ビー商事の『新宿ラーメン亭』(中華料理)から『香港食堂 龍's食堂』(中華ダイニング)の4店舗がリニューアルしています。 ━今後の開業計画「アトレヴィ」ブランドは秋葉原を皮切りに、既存の信濃町店の名称変更を行います。今後はブランド化を進めながら新規の店舗展開を進めて行きたいと思います。 「アトレヴィ秋葉原」テナント一覧
■秋葉原初!シーン対応型レストランコンプレックス「秋葉原駅前プラザ」 「アトレヴィ秋葉原」より一足先に開業した飲食ビル「秋葉原駅前プラザ」。電気街口(広場側)の駅前好立地にある9階建て飲食ビルは、3月25日のオープン以来、新しい秋葉原の顔として少しずつ認知されはじめている。「秋葉原には飲食店が集積したビルがなかったので、もともと飲食ビルにしようという計画からスタート。秋葉原は電気街として商業は有名ですが、周辺にオフィスビルができることにより、さらなる活性化が期待されます。ですから“買い物客とオフィスワーカーの要望を満たす飲食ビル”を目指しました」 そう話してくれたのは、事業主をソフト面でサポートし、コンセプトメーキングを行った株式会社エイム クリエイツ 店装事業本部 第一開発部の下瀬 薫氏。 テナント募集説明会や資料請求でアプローチのあった約100社から、今回の誘致をまとめ上げた一人である。 「秋葉原駅前プラザ」のコンセプト
「秋葉原駅前プラザ」テナント一覧
「目的に応じた使い方ができる飲食ビルを目指しました。場所柄、高級業態は難しいと判断。上層階であれば軽い接待にも利用できるイメージで、基本として日常利用に重点を置きました。低層階については二毛作や気軽に入れるカジュアルさを意識するだけでなく、オフィスビルが増えることによりOLや女性客が増えることを想定し、“女性ウケ”も考慮しています。1階の『ヴィ・ド・フランス』の場合は、朝、昼のパンとコーヒーとそのテイクアウトだけでなく、夜を意識したアルコールやフードメニューを提供していただくことを提案し、協力のもと新しい業態“ベーカリー&ダイニング”としてチャレンジしていただきました。」(下瀬氏) ■新生秋葉原(秋葉原駅付近の主な開発動向)
秋葉原からつくばまで最速45分でつなぐ未来鉄道。これに伴いつくば「エクスプレス秋葉原駅」が開設される。 大型商業施設「ヨドバシカメラ」(2005年9月開業予定) つくば「エクスプレス秋葉原駅」に隣接。構造は地下6F、地上9F、延床面積約61,000m2。秋葉原は駐車場が少ないということから地下は主に駐車場として利用され、地上1Fから9Fは店舗が入る。梅田店や博多店にカフェ&レストランを誘致してきた実績のもと、秋葉原店の飲食店テナントを計画中。
駅前にはオフィスとITセンターを中心にした、エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社と鹿島建設株式会社が出資する「UDX(ユーディーエックス)」とダイビル株式会社のグループによる「ダイビル」の2棟が並んで立つ。 地上31階の超高層ビル「ダイビル」は3月に竣工済み。日立の本社機能が移転しており、産学連携機能やIT関連のイベント、発表会が開催されるコンベンションセンターが備えられている。日立の就業人数の想定が2,000人で、その他オフィスや産学関係者、イベントの開催によりビル在館者数はさらに膨れ上がる。 一方、地上22階の「UDX」は2006年3月竣工予定で、在館者数は6,000人を見込んでおり、オフィスや都市計画駐車場のほか、ワーカーの食を満たすための飲食施設も充実するようだ。 他にも「富士ソフトABC」などIT関連企業が集積するオフィスビルが現在建設中である。 高層マンション「TOKYO TIMES TOWER」(2005年9月下旬竣工) 鹿島建設が売主、設計、施工を行なう地上40階、地下1階の高層マンション。秋葉原西口の再開発地域で、元は神田青果市場と旧国鉄用地。 ホテル「REMM」(2008年春開業予定) 新阪急ホテルや第一ホテルなど、全国の阪急ホテルグループを展開する阪急ホテルマネジメントが快眠をコンセプトとしたホテル「REMM」(レム)を開業する(2007年秋、先に日比谷に開業予定)。外資系など高級ホテルが攻防する中、リーズナブルで快適なホテルは出張ホテルとしての利用が期待される。秋葉原のホテルといえば電気街口の「秋葉原ワシントンホテル」が独占していたが、秋葉原のホテル事情にも変化の兆し。 好立地の駅ビル開発のノウハウを活かし、新生秋葉原に注目の新業態をはじめスタイリッシュな業態を集積した「アトレヴィ秋葉原」。 オフィスワーカーと買い物客の“セカンドプレイス”を目指し、和の業態が多いもののフロアごとに個性を打ち出すことでメリハリをつけ、わかりやすく明確な印象を受ける飲食ビルに仕上げた「秋葉原駅前プラザビル」。 今現在、この2つの飲食ビルが秋葉原の食シーンを活性化する布石となっている。そして今後、「ヨドバシカメラ」と「UDXビル」の飲食店の開業が控えている。 秋葉原の就業者は仕事の後、上野や銀座方面に流れがちで、秋葉原は“夜が早い”というイメージがつきまとっていた。 新しい飲食店ビルは、多方面に分散する利用客を食い止め、秋葉原に夜の賑わいをもたらすことができるだろうか。 ITとばかりに変わり行く街で、食シーンが動き出した。 |
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「アトレヴィ秋葉原」より一足先に開業した飲食ビル「秋葉原駅前プラザ」。電気街口(広場側)の駅前好立地にある9階建て飲食ビルは、3月25日のオープン以来、新しい秋葉原の顔として少しずつ認知されはじめている。

