UP FRONT
2007-04-26
【特集/ニュースポット!】4.27「新丸ビル」大人の「素敵な時間」〜丸の内再開発の中枢を担う、大人のための社交場が誕生!
2002年に「丸ビル」が誕生してから、丸の内・有楽町・大手町は「丸の内OAZO」、「TOKIA丸の内」など多くの商業ビルやオフィスビルが次々と誕生し、丸の内から有楽町にかけての「丸の内仲通り」は数多くのショップが連ね、「丸の内カード」が誕生するなど、三菱地所をメインに集合体として街づくりを担ってきた。「丸ビル」との共生は?「新丸ビル」の魅力とは?街全体の活性化となる商業施設作りをリポートする。(桜沢由紀)
Marunouchi再開発
その歴史は1890年(明治23年)、三菱二代社長、岩崎彌之助が、政府から土地の払い下げを受けた時代に遡る。日本最初のオフィス街である丸の内ビジネスセンターは、明治の産業近代化に伴い建てられた赤レンガ群、戦後の高度経済成長期に進んだ高層ビルへの建て替えを経て、現在3回目の再構築の時代を迎えている。1998年にスタートした「丸の内再構築第1ステージ」では、2002年の「丸ビル」オープンを皮切りに6棟のビルを立て替え、ビジネスだけでなく多機能な街へ生まれ変わろうとしている。既に丸の内エリアでのテナントは約740店舗を数えるというから驚きだ。
今回の「新丸の内ビルディング」だけでなく、今年は9月には有楽町に香港&上海ホテルズの「ザ・ペニンシュラ東京」、有楽町駅前第1地区第一種市街地再開発事業、八重洲側に位置する「グラントウキョウノースタワー第一期・サウスタワー」などの開発を予定しているほか、2008年からの「丸の内再構築第2ステージ」は大手町・有楽町全域に開発エリアを広め、ビジネスセンターや環境共生、街の活性化など、日本のさらなる先導者となる街になるべく様々な計画が取り込まれている。
大人をターゲットにした「新丸の内ビルディング」
地下1F〜7Fまでの商業ゾーンには153店舗が集積。物販113店舗、5〜7Fの飲食店は40店舗となる。「丸ビル」のターゲットが20〜30代のトレンドに敏感な、高感度な層だとすれば、こちらの「新丸ビル」は本質、元祖、伝統など、上質な見識眼とこだわりを持つ「大人の男性と女性」。その意味で、この2つは補完関係にあり、その他のビル内のテナントも回遊できる街づくりを目指している。
全体的に重厚でクラシカルな造りで、ヨーロッパの街で見
かける“パサージュ(小径)”風の概念を取り入れ、共有廊下もゆとりのある幅を持たせている。
全体的に重厚でクラシカルな造りで、ヨーロッパの街で見
かける“パサージュ(小径)”風の概念を取り入れ、共有廊下もゆとりのある幅を持たせている。テナントは丸の内に勤務する男性ビジネスマン向けのアパレルや雑貨・小物類が多く、日本の伝統的な和紙や扇子、箸などを揃えた店も。もちろん女性向けの化粧品やネイルサロンなども入る。
スタンダードとニュー・スタンダードを交えた、5Fの27店舗
レストランの3フロアは、フロアによりその性格がハッキリと分かれる。5Fは三菱地所担当者らが食べ歩いた元祖・本質の店を厳選し、新しい世代にも受け入れられるべく集合体にしているのだ。この27業態は、食通の大人たちにとっては魅力たっぷりのラインナップ。
例えば「鰻 駒形 前川」は浅草で280年の伝統を持つ老舗の初出店であるし、古酒と琉球料理の名店として那覇で約40年の歴史を持つ「うりずん」、ザガットでおでん1位の「こなから」、ニューウェーブの江戸蕎麦「手打ちそば 石月」、丸の内では初の“酒
亭”となるであろう「神田 新八」、フレンチのシェフが出した焼鳥としては元祖の「萬鳥 MARUNOUCHI」、軽井沢で味噌・醤油店やレストランを構える「酢重正之商店」と青山の「川上庵」による「旨酒・料理 酢重ダイニング」など、和食の名店の初出店が目立つ。
フレンチでは「ランス・ヤナギダテ」の「LE MOIS」、神戸「イグレック」による「FRENCH DINING RESTAURANT igrek MARUNOUCHI」、渡邉明の「AW kitchen」や恵比寿のイタリアン「デリツィオーゾ・フィレンツェ」など、どの店も味・空間ともに遜色なく、イチオシの店が勢揃いなのだ。
渋谷や神谷町に存在するドイツビアバー&レストラン「Franz Club」も、“ドイツのバカナル”と呼ぶに相応しい雰囲気で、本場さながらの空気を醸し出す。このフロアは丸の内に勤務する男女の会社帰り、日常で落ち着ける空間として、使いやすいフロア構成であることは間違いないだろう。
日本初出店を揃えた6Fの5店舗
6Fにはちょっとした記念日や接待などの需要に耐えうる、席数が多く落ち着ける店舗が揃う。ルーク・マンガン氏がフレンチベースにモダンオーストラリア料理を演出する「Salt by Luke Mangan」、その隣のワインバー「W.W.」(ポート・ジャパン・パートナーズ)、シンガポールで人気の「四川豆花飯荘」(グリーンハウス)、タイの宮廷料理「サイアム ヘリテイジ東京」(ブルーセラドン)、そしてワンダーテーブルのブラジリアン・バーベキュー「バルバッコア・クラシコ」だ。ソファやゆったりした個室が揃い、5Fとは裏腹に洋を主体として、非日常のひとときを味わえる。そして7F「丸の内HOUSE」は遊び心がいっぱい!
クロークで荷物を預けたら、もうそこは大人の社交場。8店舗揃う7Fでは、テナント同士が“戦い合う”のではなく、8軒が共存できるフロア造りを目指した。クロークで荷物を預けた後、キャッシュオンでドリンクを購入、そのドリンクを片手にDJブースのある開放的な廊下と、東京の夜景を一望できるテラスで、仲間と、またはそこで偶然知り合った人々と語り合う。そんな夜の遊び心たっぷりの空間が、丸の内に誕生した。駒沢の「バワリーキッチン」でカフェ文化に火をつけた山本宇一氏がトータルプロデュースした空間だ。
ベネチアンガラスやクリスタルオブジェを用いたゴージャスなラウンジは、若手デザイナー、佐野岳士氏による、スワロフスキーとベネチアンガラスを大胆に使用した大規模な空間。「DAZZLE」新川義弘氏の「RIGOLETTO WINE AND BAR」。蕎麦や肴をカウンターで楽しめる「ソバキチ」、蒸し料理専門店の「MUS MUS」、28歳の最年少三ツ星シェフ・マッシミリアーノ・アライモ氏によるイタリアン「il Calandino Tokyo」や「自由ヶ丘グリル」、そして昭和ノスタルジーを再現し、ムード歌謡が流れる“女性専
用スナック”「来夢来人」など。ここはもちろん、男子禁制である。7Fに訪れた人々は、これらの店を自由に徘徊し、バーホッピングができるという訳だ。
ほとんどの店が朝4時まで営業する、丸の内エリアとしては初挑戦の大舞台。レセプションでは深夜まで人が絶えることがなく、大盛況だった。これが丸の内勤務のビジネスマンたちに受け入れられるかどうかが、かなり期待される。
取材の帰り、後ろにいたサラリーマン風の男性2名が「いやぁ〜、俺たちももっと遊ばないとダメですね。今日すごく実感しました。なんかついていけなくなっちゃいますよ。」と言っていたのが印象的だった。そう、新丸ビルは“丸の内のビジネスマンよ、もっと遊べ!”とメッセージを発しているかのようなのだ。
筆者としては「東京ミッドタウン」や「銀座Velvia館」に比べ、大胆な挑戦と使い勝手の良さに好印象を持った。ディスコやクラブで遊んだ世代が、7Fで再び「ハジける」姿を見てみたい。丸の内という土地がここまで遊び場に変化したという事実は、銀座エリアで飲んでいた客層をも奪える可能性を十分に秘めているのだから。【施設概要】
名称;新丸の内ビルディング
所在地;東京都千代田区丸の内1-5-1
敷地面積;約10,000平方m
延床面積;約195,000平方m(約59,000坪)
建設主;三菱地所株式会社
設計・監理;株式会社三菱地所設計
デザイン;コンセプトデザイン ホプキンス・アーキテクツ(マイケル・ホプキンス卿)
施工;株式会社竹中工務店
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