UP FRONT
2007-01-12
ダイヤモンドダイニング・松村厚久氏&エイチワイシステム・安田久氏、飲食業界で新たな布石となるコンセプトを掲げる、両氏の熱き想いとは
1月18日開催の第3回「レストラントレンド・セミナー」は約150名の方にご参加いただき盛況のうちに終了しました。100店舗100業態”を掲げるダイヤモンドダイニング・松村厚久氏と、“地方活性化”を掲げるエイチワイシステム・安田久氏の豪華ダブルセッションで「コンセプトレストラン vs 郷土料理!」がテーマ。両人のインタビューをまとめた。
<プロフィール>
株式会社ダイヤモンドダイニング 代表取締役社長・松村 厚久氏1967 年高知県出身。
日本大学理工学部卒業後、日拓エンタープライズに入社。ディスコの企画・運営に携わり非日常性の具現化を学び、エンタテイメントに目覚める。1995年に独立。資金集めに「A&Yビューティーサプライ」を設立し、日焼けサロンを都内に展開。2001年に銀座「VAMPIRE CAFE」で飲食業に参入、翌年12月に株式会社ダイヤモンドダイニングに社名を変更。東京(銀座)を中心にコンセプトレストランを約30店舗展開する。
社長ブログ:銀座のフード・ファンタジスタ
株式会社エイチワイシステム 代表取締役・安田 久氏1962 年秋田県生まれ。
1998 年にオープンした監獄「アルカトラズ」はエンタメレストランの走りと言われ、飲食業界の「異端児」と呼ばれた。その後、2003 年には郷土料理店へ転身、銀座に地元秋田の「なまはげ」を皮切りに次々とオープン。「47都道府県」「47ブランド」「47地方活性化店舗」をテーマに地方食材・文化・雇用問題へ取り組むビジネスモデルを確立。「47」の郷土料理店の1 号店を6 年以内に全て銀座界隈にオープン予定。2009年には株式上場を目指す。
社長ブログ:虎の一攫千金塾
ダイヤモンドダイニング・松村氏のマルチコンセプト(個店主義)戦略
居抜き物件を自社ブランドにより再構築した、赤坂「黒提灯」の成功により、その面白さを知ったという松村氏。“業態開発ナンバーワン”を目指し、わずか2〜3年で29店舗を展開、全店黒字というからその勢いは目覚ましい。2006年は10店舗、2007年は上野・黒門にて初の団塊世代がターゲットとなる4業態4店舗の複合施設「上野黒門 しのばず屋邸」を皮切りに、大阪に進出する。
大阪でオープン予定の「銀座竹取百物語」と「幻想の国のアリス」は、銀座の既存店「竹取百物語」と「迷宮の国のアリス」のブラッシュアップ版で、銀座スタイルを大坂へ持ち込む。2007年は昨年以上の出店ラッシュを計画。「100業態100店舗」は数年で達成されそうだ。
「非日常性の具現化」というエンタテイメント性をプラスアルファのエッセンスとして飲食店に盛り込み、マーケティングを基に新しいアイディアやコンセプトを創造していく。業態のストックを常に30は抱える松村氏は、スピードを大事にし、広報や内装デザインも自社で一括して行うことで意識共有や稼動能率アップに繋げる。オープンラッシュを続ける一方で、既存店をないがしろにしない努力も欠かさない。「VAMPIRE CAFE」はオープンから6年経った今も、売り上げが伸びている。
「マルチコンセプトに大切なのは『個店主義』。3つの約束さえ守れば、あとは何をしてもいいと現場スタッフに言っています。」その3つとは、「お客様を喜ばせること」・「コンセプトを守るこ
と」・「適正な利益を生むこと」。メニューも独創的なコスチュームも、現場スタッフらが自らアイディアを出し、随時変えている。
と」・「適正な利益を生むこと」。メニューも独創的なコスチュームも、現場スタッフらが自らアイディアを出し、随時変えている。自分たちでいいお店を創るべく考えることがスタッフらのやる気と勢いを増長させ、経営側としても、既存店の反省を次の店舗開発に生かすことで更なるブラッシュアップを図る。個店主義は、エンタテイメント精神に欠かせない“風通しのよさ”を生む経営スタイルの基盤として機能する。
エイチワイシステム・安田氏が辿り着いた「地方活性化」
テレビ番組「マネーの虎」での手腕ぶりが記憶に新しい株式会社エイチワイシステム 代表取締役・安田 久氏。2004年3月、銀座にオープンさせた故郷秋田の郷土料理店「なまはげ」を皮切りに、現在“地方活性化店舗の創設事業”を展開している。
監獄レストラン「アルカトラズ」、遊郭レストラン「性(さが)」、「ひばりかふぇ」など、1997年創業以来、革命的とも言えるコンセプトレストランを数多く生み出した安田氏だが、そこに至るまでは失敗の連続だったそうだ。そんな試行錯誤の中で、常に「飲食業とは?」「事業とは?」「企業のあり方とは?」について模索し続けてきたという氏がようやく辿り着いたもの、それが「地方活性化店舗の創設事業」であった。「企業の存在理由を突き詰めれば、社会貢献に他なりません。地方には世界に通用する食材がまだまだ眠っています。こうした食材、文化を掘り起こし、我々の“地方活性化店舗”で広く発信することで地方のブランド化に、ひいては雇用や観光といった
新たな事業を生み出します。地方から日本を元気にしていくこと、それは日本の経済の発展に繋がるのではないでしょうか。」また、秋田県に生まれ育った氏にとって、地方活性化の一端を担えることは大きな喜びであると語る。
こうして、地方の発展と雇用問題へ取り組む画期的なビジネスモデルを確立、郷土料理店という新たな業態へと転換していった。
昨年度は、鹿児島「黒薩摩総本店」、稲庭干饂飩(うどん)「佐藤養助」地方活性化店舗を4店舗オープン。事業理念である「47都道府県・47ブランド・47地方活性化店舗の創設」達成を目標に、本年度は5店舗オープンを予定しているという。
現在、セミナーや講演活動も精力的に行い、実体験をもとに解説される緻密かつ大胆な「信長型経営戦略」は多くの飲食店経営者たちに勇気を与えている。
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