UP FRONT

2005-10-13

I日本橋エリアが熱い!
「三井越後屋ステーション」「ミュージアムカフェ」が開店
新たな飲食マーケット誕生の予感

今、日本橋が熱い。9月1日の日本橋三井タワー開業に続き、10月8日には三井本館内に「三井記念美術館」とゼットンが運営する「ミュージアムカフェ」が、さらに10月10日には日本橋情報発信拠点「越後屋ステーション」が開業し、活況を呈している。歴史と伝統に培われた日本橋が新たな飲食マーケットとなるのか。話題のトピックごとに探った。

■[ TOPIC 1 ] 「越後屋ステーション」開業

半年間限定の日本橋情報発信拠点
「越後屋ステーション」が10月10日開業


三井本館の向い側に日本橋情報発信拠点「三井越後屋ステーション」がオープンした。企画・運営を担当する株式会社スパート代表取締役、嶋崎琢也氏に同施設のねらいついてインタビューした。


内覧会当日のプレス用カフェメニュー

日本橋街づくり推進部長 中川俊広氏

カフェのウリメニュー
ミルキークイーンのおにぎり

カフェの豆乳のデザート

販売風景

イートインスペース


「INSPiのMusic Showcase in 」
日本橋越後屋スタジオ、公開生放送の様子。
三井不動産は10月10日、日本橋エリアの情報発信拠点、「三井越後屋ステーション」をオープンさせた。日本橋は、1673年に「越後屋呉服店」が開業した場所で三井グループ発祥の地である。江戸時代の「越後屋呉服店」の外観を再現した施設内には「TOKYO FM」の期間限定(10月10日〜12月末日)サテライトスタジオ「日本橋越後屋スタジオ」をはじめ、日本橋に精通したコンシェルジェが街の情報提供や質問に応対する「にほんばし案内処」、米と大豆を中心としたこだわりの健康メニューを提供する「越後屋カフェ」、秘蔵の江戸ものコレクションを展示する「其角堂コレクション」、日本橋の老舗・名店の商品・弁当を紹介・販売する「にほんばし屋台」、老舗ミニ講座・女流寄席など日本橋にふさわしいカルチャープログラムを開催する「にほんばし演芸場」などが設置されている。この場所から日本橋の歴史とこれからの新しい日本橋像が同時に発信されていく予定だ。

インタビュー

株式会社スパート 嶋崎琢也氏
「日本橋の驚きと感動を伝えたい」

来場者数は予想の二倍以上

「三井越後屋ステーション」を運営するのは株式会社スパート。同社は渋谷にある東京FMスペイン坂スタジオの運営などを手掛けるイベント企画会社である。代表取締役の嶋崎琢也氏は「まだ、オープンして二日ですが、当初の予想の二倍以上のお客様にご来店いただいています」と、反響の大きさに驚いている様子だ。
そもそも、同施設でミッションとしていたのは“より若い世代への発信”。従来から日本橋を馴染みにしている年配の層に加え、近隣で働くワーカーをはじめとした若い世代への情報発信が目的の一つだった。当初、嶋崎氏は高齢者の利用は2割程度で、利用者はオフィスワーカーが中心だと見ていたが、「ご来店いただいているお客様は実に9割がシニア層」と言う。今後はTOKYO FMのラジオプログラムによる発信などにより、徐々に若い世代の利用も増えていくと見られている。

江戸にヒントを得たメニューが並ぶ「越後屋カフェ」

店内のメインは「越後屋カフェ」だろう。メニューには「豆乳ジュース」や、こだわりのお米を使った「塩むすび」、目新しいホットスウィーツ「越後玉(えちごだま)」など、いかにも江戸らしいメニューが並ぶ。「江戸時代の江戸は五街道の基点の街として世界でも最も栄えた都市の一つ。当時、最も流通していた商品が米と大豆でした。そこからヒントを得て、米と大豆にこだわって開発したメニューを多数揃えました。『ミルキークイーン』を使った200円の『塩むすび』は、一日に500個が完売するなど、反響は予想以上ですね」(嶋崎氏)。カフェの企画を立案するにあたっては、飲食のプランニングが専門だったスタッフを新たに加え、さらにすべてのメニューを店内で手作りで提供できる設備を揃えた。営業時間は11時から20時だが、夕方以降はカフェメニューから居酒屋的なメニューに変更され、近隣のワーカーが帰りがけに一杯立ち寄れる場としても利用できる場になる。

老舗店の協力で企画が実現

この企画を立ち上げるには、古くから日本橋に店を構えてきた多くの老舗店の協力を得た。さらに創刊25周年を迎えた日本橋のタウン誌「月刊日本橋」のアドバイスも得たという。「子供のころから慣れ親しんでいるような有名な老舗店の方々にもいろいろとご協力いただいたのですが、皆さん本当に優しくて粋なんです。もちろん、ご来店いただいているお客様も粋な方が多いですよ。これが日本橋らしさの一つと言えるでしょうね」(嶋崎氏)。「にほんばし屋台」では、元祖親子丼の店として知られる「玉ひで」の「特製親子丼弁当」(1300円)が限定販売されるのをはじめ、「栄太楼總本舗」の「栄太郎飴」、「伊勢重」の「牛佃煮」など、日本橋ならではの老舗店の味が多数揃う。
「今後は私が日本橋エリアで感じた驚きと感動をこの『越後屋ステーション』から伝えていければと考えています」と嶋崎氏。今後、12月に「マンダリンオリエンタルホテル」が開業すれば外国人客も増加すると見込まれており、「にほんばし案内処」が担う日本橋のコンシェルジェ的役割も大きくなるだろう。来年3月末までの期間限定の企画ではあるものの、日本橋活性化の一躍を担う情報ステーションの存在価値は徐々に大きくなりそうだ。

「三井越後屋ステーション」施設データ
場  所 日本橋室町2-2-1 三井第三別館1階(旧千疋屋跡)
開設期間 2005年10月10日(月・祝)〜2006年3月31日(金)
URL http://m-echigoya.jp/


塩むすび

豆乳ジュース

とろり豆乳プリン
あんぱんとゼリー 日本橋土産をコーディネイト。
ヘルシーな食べ物のカテゴリーの「日本橋美人」


■[ TOPIC 2 ] ゼットン運営の「ミュージアムカフェ」オープン


zetton 稲本氏

三井記念美術館
エントランス
三井記念美術館「ミュージアムカフェ」を運営する
ゼットン稲本健一氏が見る、「日本橋マーケット」


10月8日にオープンした「三井記念美術館」横にオープンした「ミュージアムカフェ」はあの外食企業、ゼットンが企画・運営を手掛ける。代表取締役の稲本健一氏に日本橋マーケットのこれからについて、インタビューした。


三井記念美術館 展示室

ミュージアムカフェ 外観

ミュージアムカフェ 店内

ミュージアムカフェ 店内

抹茶セット
ゼットンが手掛ける公共施設内事業の一環

10月8日、三井記念美術館がオープンした。場所は三井日本橋タワーの竣工と同時にリニューアルした三井本館内の7階。同日、同フロアには稲本健一氏が率いる外食企業、ゼットンが企画・運営を手掛ける「ミュージアムカフェ」がオープンした。オープン当日インタビューした稲本氏は「ここ2年半、様々な公共施設内で飲食事業を手掛けていますが、今回の『ミュージアムカフェ』もその一環として取り組んだ店舗です」と出店の意図を説明する。ゼットンは名古屋、東京を中心に21店舗21業態を展開する外食企業だが、ここ最近、中部国際空港、名古屋の「ランの館」、徳川園など、公共性の高い施設内での飲食事業を戦略的に展開している。

アッパーエイジ対応のカフェ

「ミュージアムカフェ」の店内は、メインターゲットとなるアッパーエイジ向けにデザインされたシンプルで落ち着いたデザインが施されている。営業時間が10時から17時に限られているため、抹茶やコーヒー、甘味などのカフェメニューが中心だが軽い食事メニューも揃う。ただ、出店にあたっては、三井家が歩んできた300年の歴史の中で収集した国宝を含む約3700点の美術品を収蔵する美術館のすぐ横にできるカフェであり、建物自体が文化庁から指定を受けた重要文化財だけあって、通常ならありえないような制約もあった。まず、店内には生花を飾ることはできず、なまものの持ち込みも不可。展示品に虫がつかないための制限である。店内でご飯を炊くこともできず、外から真空パックを持ち込み対応している。とはいえおざなりなメニューを出しているわけではない。
「いろいろな制限があったり、高齢の方々をメインターゲットにしたカフェだからといって、クオリティーが低い商品を提供しているわけではありません。当然、若い感性を持った人たちに利用していただければ、満足いただけるクオリティーには仕上がったと思っています。日本橋は確かにお年を召した方が少なくないエリアですが、今後は日本のすべてのマーケットが『日本橋化』していくことを考えれば興味深いエリアであることは間違いありません」

日本のマーケットは「日本橋化」する

稲本氏によると、いま60を迎えようとしている団塊の世代や30代後半の稲本氏と同世代とは違い、これからの日本では、いまの若い世代が消費を牽引する時代は来ないという。だからこそ、これからの日本は今よりももっとアッパーエイジが消費を引っ張るようになると見ているのだ。
稲本氏は続ける。「そもそも日本橋は高齢者とワーカーで成り立つレトロでヒストリカルな街。長い時間をかけてゆっくりと今の姿が出来上がった街で、ある意味“よれている”ところが最大の魅力と言えるでしょうね。だからこそ考えるべきだと思うのは、果たして近所の八重洲や丸の内の開発と同様に便利になることだけがこの街に必要かどうかという視点です。それぞれの街にはそれぞれの街にあった発展の仕方、開発の仕方があると思うんです。いま、確かに日本橋は活気付いていますし、12月には三井本館とも直結している日本橋三井タワー内にマンダリンオリエンタルホテルがオープンします。しかし、それで日本橋エリアが劇的に変化するとは考えていません」

日本橋マーケットの可能性

では、いまの日本橋マーケットを稲本氏はどう見ているのだろうか。
「例えば日本橋に足を運んだ方たちは商施設内のレストランにいくよりも、せっかくならば近所の老舗店にいきたくなると思うのが当然でしょう。確かにワーカーは増えていますから、ランチ需要に対しては飲食店の供給がまだまだは足りていない状況だと見ていますし、さらに近隣に多くのマンションが建ち始めていることで、徐々に人が住む街になっているのは確かです。しかし、まだまだ本当に生活する場所にはなっていませんよね。たとえいまの段階で飲食店の出店を企画しようとしても、いまのように開発が進んで家賃が徐々に高騰しつつある割には、土日の集客が見込めない街ではなかなか難しいのが現状と言えるでしょう。歴史と伝統に培われて発展してきた街だけに商施設の開発にしても、街の特性に見合った“本気の取り組み”が必要とされるでしょう。弊社としては『ミュージアムカフェ』という一つの基点ができましたから、今後は様子を伺いながら、私たちなりに落とし込んでいけるものを模索していきたいと考えています」
果たして稲本氏は「ミュージアムカフェ」を基盤に、さらに発展を遂げゆく日本橋にどのような可能性を見出していくんだろうか。注目である。

「MUSEUM CAFE」店舗データ
住  所 東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階
開館時間 10:00〜17:00
Tel 03-3548-1050


■[ TOPIC 3 ] 「新・千疋屋」がブレイク

170年以上の歴史を持つ「千疋屋総本店」が9月1日、日本橋三井タワー内に「日本橋本店」をオープンさせた。同施設内にカフェ、レストランなど3店舗を出店させ、21世紀に向けた新たな展開をみせている。タワー地下一階には他にも個性の強い飲食店が軒を連ねている。その現状をレポートした。

千疋屋 スペシャルマンゴーカレー\1260
(30年以上のロングラン商品)
ラ・ベットラ ペル トゥッティ
(イタリア料理店とバール)
おぐ羅(おでん)
炭焼豚朗(炭焼き豚料理店) 日本橋比内や(鳥料理店)


■[ TOPIC 4 ] CET05と食空間

第3回「セントラルイースト東京」レポート!
「裏日本橋」がN.Y.のD.U.M.B.O(ダンボ)になる日


http://www.centraleasttokyo.com/

10月1日(土)〜10日(月)。 普段静かな東京EASTは、学園祭のような熱気に包まれていました。それがCET05。
CETとは、「セントラルイースト東京」の略。 神田・馬喰町・浅草橋・日本橋・大手町・八丁堀…かつて東京の中心だったエリアの空き物件を利用して、アートやパフォーマンスを行ったり、古い物件を見学して歩いたり。目指すは街全体のギャラリー化! そして、この地に可能性を見出すアーティスト・デザイナー・建築家と、伝統を守りつつ暮らしてきた人々が、共同で、薄れつつある街の個性と賑わいを取り戻すための様々な試みのことです。
3年目を迎えるこの試みを通し、クリエーターたちの手によって、日本橋の飲食空間、スタイルがどのような変貌、進化を遂げていくのか探ってみましょう。


この後、半年くらいかけて完成させる。スタッフのひとりが仕事場兼自宅として暮らし始めるそうだ。

おしゃれな若者だけでなく、地元の子供やおじさん達も「何をやってるの?」と入ってくる。

インターンと呼ばれるボランティアスタッフは学生が中心。彼らが地域とのつながりを作っていく。

ことしは中央線エリアで人気のイベントも。他の会場でも華やかな着物姿の見物客を見かけた。

CETを体験してみる

【自分の暮らす家を作る。GOLDFARM】
http://orpps.exblog.jp/

日本橋エリアで特に注目したのが「GOLDFARM」。
10年くらい人の暮らしていない、古い牛乳屋さんの建物をまるごとリノベーションしてしまおう! しかもどうやって施工しているのか、実際に見せながらやっちゃえ! という、かなりファンキーなプロジェクト。
いま、ほんとうに味のある古い建物が注目されています。
その良いところを残しつつ、いまのライフスタイルに合わない部分にメスを入れて、新しい命を吹き込むのがリノベーション。
従来のスクラップ&ビルド型とは違い、ストックの潜在力を最大限に引き出して再生していくヨーロッパ的な考え方で、廃材の量を格段に減らすことにもなるので環境にもやさしい。
中で実際に施工している方から説明を受けたのですが、これがとても丁寧で分かりやすかった。
実際に壁を壊したところで、初めてどんな施工をしなければいけないか判断しなきゃいけなかったとか。
隣の家との距離がほとんどないので新しい外壁は中から張替えていったとか。
2階建てと見せかけて、実は増築して3階建てになっていたので、いざ天井を壊してみたら2階部分から屋根が出てきたとか。
皆で少しずつ、外側を崩さぬよう丁寧に組み上げている様子が伝わってきます。
しかもそれが手にとれる位置で見学できたのには感激。
これからどんな建物に生まれ変わるのか、また観に行きたい物件です。

Cafe&Studio Oeufオーナー。CET SHOPでも、ガレットやクレープを販売していた。
【クリエイターと地域の交流拠点。CET SHOP】

元タオル倉庫だった場所を利用した白い建物「CET SHOP」。
配管がむき出しになり、コンクリートは打ちっぱなし。まるで駐車場といった風情のスペースには、グラフィックが個性的なTシャツやCET関連の書籍などのオフィシャルグッズ、楊枝・タオル・手ぬぐいといった、地域ならではの商品とアーティストがコラボしたグッズが置いてあります。
同時にCET最大の拠点でもあり、他エリアからの見物客と地元の人が一緒に休憩するオアシスにもなっていました。
渋谷や原宿、代官山で歩いていそうな若者たちがグッズを手に取っている横で、ランニングシャツのおじさんが美味しそうにビールを飲んでいたり、学校帰りの子供がふらっと遊びにきたりするのは微笑ましく、このエリアが外から来た人を受け入れる許容の広さを感じさせます。
彼らをもてなしたり、誘導したりするのがインターンと呼ばれるボランティアを中心にしたスタッフたち。普段は渋谷など、西のエリアで遊ぶそうですが、CET準備期間中は地元の祭りに参加したり、挨拶に回ったりして地域のコミュニティと積極的に交流を図る。
「ここにはまだ人と人との繋がりがあって、人情とかもあって、とても温かいんです」と、本当にCETエリアに住み着くインターンが毎年現れるとのこと。
彼らはNYでいまもっともクールなエリアD.U.M.B.O(ダンボ)になぞらえて、今度はCETをアツくしたい、と言うのです。
D.U.M.B.O(ダンボ)についてはまた後ほど詳しく述べるとして、CETエリアに若者の影が戻ってきはじめているのは確かなようです。

この日のオーナー・テラダジュンコさん(左)と。
CETエリアの食空間

【世界の味を、日替わりオーナーで。屋台Cafe N(エヌ)】
http://nari3002.blog27.fc2.com/

CET SHOPの片隅で屋台を開くカフェがありました。
人と人とをつなげることを、と屋台を始めたそうです。
ここではタイ料理やフランス料理などの世界の料理やスイーツが日替わりで楽しめます。
この日は大阪のお好み焼きをイメージした、お好みトッピングのパンケーキのお店。
テラダジュンコさんはコムサカフェやアフタヌーンティのスタッフ、商品開発の経験を生かして、本職の建築デザインとは別に、依頼主に合わせたオーダーメイドのケーキをつくったり、ケータリングしたり、パーティを企画したりする仕事もされているそうです。
「CETでは古いものと新しいものが対面する面白さがある」と彼女は語ります。
その横で、地域にもっとこんなお店が増えれば楽しいだろうね、と地元のおじさんが笑ったのが印象的でした。

日本橋エリアの食をメインにした『日本橋/神田イエローページ』は今年12月に刊行予定だ。
【イエローページ】

恒常的に食に絡めた企画を立ち上げていたグループがある。それが『日本橋/神田イエローページ』。
インターンたちが地域を回り、食をメインに、職人や路地、歴史、端方、水辺カルチャー、祭りやアートスポットなど東京の知られざる楽しみを紹介する、もうひとつの東京のガイドブックを作ろうというもの。
「1000円以内で食べられる」「23時以降もやってる」など、目的別インデックスが付く。
大人だけのためじゃない、新しい感覚の街歩きの本になることでしょう。
CET SHOPの壁に大きく貼られた地図には、彼らの巡った場所の写真や名刺、感想が書かれたふせんが貼られている。
CETが終了したら、これを全部まとめて編集するそうだ。

道路を封鎖してのパーティ。ワッフルの「紀文堂」、中華の「龍華」といった地元の食を屋台で楽しんだ。
■CET05と食空間

CETのスタッフがときどき口にしていたワード“ダンボ”。
ダンボ(D.U.M.B.O)とはDown Under the Manhattan Bridge Overpassの略。その名の通り、マンハッタンブリッジ周辺に広がっているエリアです。もともとは臨海工業地帯で、かなり危険だと言われていた地域ではありましたが、80年代半ばあたりからアーティストが移り住み、それに合わせてギャラリーができ、最近ではウィリアムスバーグに続く「ヒップなエリア」として、レストランや高級ストアが次々とオープンしています。

現在のCETエリアは、GOLDFARMのようにクリエーターたちが暮らしたり、オフィスを構え始めている段階にあります。
クリエーターが集まれば、彼らが集い、語り合うためのカフェやレストランが必要となります。
クロージングパーティでお会いした隅田川沿いのカフェ「Cafe&Studio Oeuf」の伊藤オーナーと雑談をしていた時も「若い人たちがCET期間以外にふらっと立ち寄れるものがあればいいのにね」「派手でなくても、楽しいって思えるものがきっとあるわよね」と話に出てきたものは、まさにこの部分に当たるのではないでしょうか。
フランス暮らしの長かった伊藤オーナーは東日本橋辺りは隅田川沿いにあり、セーヌ川のほとりと雰囲気が似ているという理由でカフェを出店したと聞きます。
まさにアーティストやクリエーターたちの憩いの場となるような役割を担う、エッジの利いた飲食店の登場が待ち望まれています。

開発の進んでいる日本橋や三越前の陰でひっそりと呼吸する「裏日本橋エリア」。今回のイベントの核となった「CET SHOP」の跡地を使って、スタッフたちで雑貨やギャラリーのあるカフェでもやりたい、という話が出ていると聞きました。「裏日本橋」がN.Y.のD.U.M.B.O(ダンボ)になる日も夢ではないのかもしれません。

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