UP FRONT
2005-04-21
アラン・デュカス出店で“大人の街”青山は復活するか!?
アラン・デュカス出店で“大人の街”青山は復活するか!?
〜話題の大型複合商業施設「ラ・ポルト青山」の開発に迫る
アラン・デュカスの新店9月1日オープン!<記者会見ルポ>
4月26日、グループ・アラン・デュカスが「ラ・ポルト青山」にオープンするレストランについて、同施設内で記者発表会があった。オープンは9月1日。レストラン名はビストロ・シック「ブノワ」。
アラン・デュカスの新店9月1日オープン!<記者会見ルポ>
グループ・アラン・デュカスとは平たく言うと、フードクリエーターで企業家でもある代表のアラン・デュカスがレストランの展開や、料理に関するノウハウ、地方の食文化の伝承を目的にして活動を行う組織である。 ビストロ・シックは伝統的なエッセンス、パリ本来のビストロの雰囲気とシックな表現方法を取り入れ、地中海の雰囲気をイメージ。洗練された進化系の超高級フランス料理店「ベージュ東京」に対し、「ブノワ」は気軽に利用できるカジュアルなレストランを目指す。たとえば、ダイニングスペースだけではなく、お酒とフード一皿のみを楽しめるバースペースもある。 「ブノワ」は1912年、パリに店を構えるパリを代表する最も古いビストロであり、同グループが伝統を継承することを目的に営業権を取得。本国「ブノワ」が持つ気軽さや親しみやすさを取り入れながら、青山の「ブノワ」は伝統的な要素を壊さず進化させた“オリジナル”。「過去のもの(伝統)から新しく作るものが原点になる」と話すアラン・デュカスの逆の発想が新鮮である。 レストランデザインはフランス人建築家ピエール=イヴ・ロション氏が手掛け、資材の制作はフランスにて現地の職人により行われ、最終的な仕上げは東京で行う。 アラン・デュカスが提唱する伝統あるビストロを進化させた「ブノワ」は、パリの「ブノワ」のように青山でも何十年もオープンし続ける店を目指す。 はたして常に進化し続ける青山で、新たな老舗になれるであろうか。
青山というエリアを考慮し、「ベージュ東京」より40%〜50%ほどリーズナブルな価格。ランチは4,000円〜5,000円、ディナーは12,000円〜15,000円を想定する。 ━ ターゲット 年齢、性別に関係なく幅広い層を狙う。青山は女性が多いエリアなので、女性が気軽に来店できる店。夜遅くまで営業しているので、常に活気ある店を目指す。 ━ 「ラ・ポルト青山」10階・11階の2フロア構成 10階はバースペースがあり、一皿から気軽に食べることができる。11階はくつろいで食事ができるダイニングスペースで、地中海の装飾がテーマ。 ━ 料理スタッフを務めるのは シェフ、スーシェフ(副料理長)やソムリエは、グループ・アラン・デュカスのスタッフをフランスから招聘する。 <SHOP DATE>
■「青山オーバルビル」との相乗効果 表参道や青山界隈では何が流行るのか。いかにして街にふさわしい価値を築くことができるかを模索し、リーシングについて検討しはじめたのが3年前のこと。権利者から土地を買いはじめてから開発が完了するまでには約5年を要した。 うまく活用されていなかった敷地をきれいに整備し、未活用だった土地に活気を生み、新たな商圏価値を築くために開発することが、今回の目的の根底にある。 隣の「青山オーバルビル」の機能を発揮する意味でも、「ラ・ポルト青山」ができたことにより互いに相乗効果が生まれ、裏路地にも小さなビルが建ちはじめるといった動きがでている。 表参道や国道246号線の表通りには集客力に満ちたビルが建ちはばかっているが、裏路地にも魅力ある建物が増えることにより新しい人の流れを生む。 “ラ・ポルト”とはフランス語で“門、入口”の意味があるが、「ラ・ポルト青山」はまさに青山の入り口や発信基地として、これからの時代を切りひらく機能を果たす。 <オーバルビルの出店状況>
■雑居な敷地を開発 開発前の同エリア内にはラーメン屋やお弁当屋、アパートなど、古い建物が目立っていた。工事前には「東京デザイナーズブロック」の会場や本田技研工業の車の展示会場、壁面を映画「キル・ビルvol.1」の広告に使用するなど、大手企業がパイロット的に新しい提案を行う場として利用されてきた。 ■社外のリーシングアドバイザー 店舗運営管理受託者でもある(株)ラ・プラース(南青山や代官山、六本木にある商業施設運営会社)と協議の上、コンセプトにふさわしいテナントであるか否かを決定。 開発による話題性がある場所、これからの街として生まれ変わることに期待し、出店に関する問い合わせが開業までに1,000件以上あった。 そのため、商業テナント募集説明会は行わず、問い合わせや紹介の範囲内でテナントは絞り込まれた。 ■テナント誘致のテーマは“知っているけど新しい。” コンセプトを確立するために約3年前から調査を開始した。 コアターゲットは20代後半から40代の女性。とくに仕事を持ち、収入にゆとりがある女性に焦点をあてるという見解に至った。 では、そうしたターゲットがどういうものに興味を示し、何に対して購買意欲がわくのか。 まず、レストラン(スイーツ)については“希少性”をポイントにリーシングを行った。たとえば、独自のサービスや他にはないホスピタリティを提供するリゾートレストラン「カシータ」やパティスリー界の大御所「ピエール・エルメ・パリ」の日本初の路面店。「カフェ ヴォヤージュ」は「カフェ・ド・クリエ」などを展開するポッカグループの新業態だが、新業態での出店がリーシングの条件だった。 その他のテナントリーシングについては、フラッグシップショップとしては世界でニューヨークに続く2店舗目にあたる「ヴィクトリノックス」や、那須の高級リゾートクラブ「二期倶楽部」で人気のアロマテラピーだけを持ち込んだ新業態、アロマトリートメントサロン「ニキシモ」などさり気なく個性が光る。 オリジナルブランドは認知している。だけど何となく新しさを感じる今までになかったテナントを誘致した。 現在、飲食店は5店舗。さらに地下1階と4階に飲食店2店舗が入る予定だ。 <現在のラ・ポルト青山の出店状況>
■アラン・デュカス氏来日決定! いま最も注目を集めるテナントは、フランス料理界の重鎮アラン・デュカス氏がプロデュースする店。オープン日は今秋予定とまだ正式には決まっていないが、最上階の10,11階の2フロアを占める。 今週末にアラン・デュカス氏が来日し、4月26日に「ラ・ポルト青山」の9Fで記者会見を予定している。現段階ではメニューが決定していないためはっきりしたことはつかめないが、昔ながらの伝統を受け継ぐフランス料理にアラン・デュカス氏のエスプリを効かせたものになりそうだ。 ■全体の施設デザインは“先進性” 青山には大きな建物がなかったので、久しぶりの大規模な商業施設の登場となった。 施設のデザインで意識したのは、銀座に足を運ばない若い人や感性の高い人である。 渋谷からの目線でいうと建物の入口を目立たせることやガラスのファサードで明るいイメージや開放感を出し、並びにある重厚感ある「国連大学」、「こどもの城」との差別化を図った。 「ここから青山がはじまるよ!」という意味を込め、壁面緑化で緑の多い青山らしいイメージをかもし出す。 来場者数は年間60万人、総売上は45億円を目指す。 ■表参道のビル開発による発展性と客層の二極化 表参道はブランドショップのルイ・ヴィトンやセリーヌなどの単体の建物が目立つが、今後は「ラ・ポルト青山」の後発として、「同潤会青山アパートメント」跡地や高級スーパー「紀伊国屋」があったエリアなどに大型の複合商業施設ビルが建設される。 表参道に大型のビルができれば、今後ますますの発展が期待される。 そして、原宿に近いエリアを若者が闊歩し、国道246号線から六本木に向かう青山5丁目エリア(「プラダブティック青山店」周辺の現在開発中のエリア)にかけては大人が散歩するというように、客層が二極化すると見られている。 ■大型の複合商業施設ビルにより新しい回遊が誕生する 「ラ・ポルト青山」がオープンしてから、建物前の国道246号線沿いの人通りが増えている。おそらく【表参道または原宿→国道246号線→「ラ・ポルト青山」→渋谷】という流れで回遊している。 今後は「ラ・ポルト青山」、昨年オープンした明治通り沿いの複合商業施設「ピカソ347」(開発はユニマット不動産)、表参道同潤会地区アパート地区の安藤忠雄氏の設計による住宅・店舗の複合商業施設の3つの大型複合商業施設が人の流れに影響を及ぼすと注目される。 人が集まる街、人の流れができるポテンシャルのある未活用な場所を開発し、新しいものや価値をつくるアーバンコーポレイション。 青山学院大学前のエリアは渋谷と青山の間に位置するため、その二つの街をつなぐというよりも人の流れを区切ってしまう立地特性があり、飲食店を経営するには難しいという声を過去に聞いたことがある。しかし新生「ラ・ポルト青山」はそんな声を払拭する。
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