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2006-06-01

生まれ変わった千葉そごうのレストランフロア “空と緑の食祭空間” 「千葉初」の業態が勢揃い!
「デパ地下にフードコート出現!」その意味するものは……?

そごう千葉店は5月27日(土)、地下1階食品フロア、8階生活雑貨フロア、9階「趣味とスポーツの街」、10階レストラン街をリニューアルオープンした。地下1階注目のフードコート「ナチュラルマーケット」と10階レストラン街「“空と緑の食祭空間”ダイニングパーク」のリニューアルを手がけたミレニアムリテイリングの出浦陽一郎氏に今回のプロジェクトのエッセンスをうかがった。

大宮、横浜に続く3プロジェクト目

出浦陽一郎氏はそごう大宮店のリニューアルに際し、レストラン街でありながら“店主競合・店舗入れ替え制”のラーメン店「ラー戦場」を出店させたことで話題をよび、さらに昨年6月には横浜店のレストランフロアを「独立した業態として成り立つ」大人のためのダイニングパークに生まれ変わらせた人物だ。店舗デザインに徹底的なレギュレーション(環境規定)を設定し、統一感・高級感をもたせ“業態として特化したレストランフロア”を展開させた横浜店。それに対し千葉店はあくまで“付帯施設としてのレストラン街”。そのデザインは各店舗の自由な創意と発想に委ねられた

吹き抜けを生かす キーワードは“ヤムチャ”と“ピザ”

ただ、出浦氏が唯一こだわったのが、3フロアを貫く吹き抜けをはさんだ対面に、“ヤムチャ”と“ピザ”のある店を置くことだった。デパートのレストラン街である以上、ランチタイムとディナータイムの間に原則、休憩時間は設けられない。すると店舗はどうしてもお客の入らない“空白の空間”をさらすことになる。そこでアイドルタイムのないもの=“ヤムチャ”と“ピザ”のある店(小龍包の「京鼎樓」とイタリアン「イルピノーロ」)をあえて人目につく開放的な吹き抜け面に配置。うまくカフェタイムに対応させ、これが“空白の空間”を埋めることに成功している。 レストランフロア全体をみると、店舗数は12店から24店に倍増、「各店ゾーン」「トレンドゾーン」「グルメゾーン」の3ゾーン構成になっている。
「各店ゾーン」は和洋の老舗・名店が並び、京懐石の「美濃吉」や肉料理の「三田屋本店」など4店舗が新規オープン、千葉市初登場だ。
「トレンドゾーン」はすべてが新規店で、旧レストラン街にはなかった韓国料理も登場(「いふう」)。「イルピノーロ」や「ガンボ&オイスターバー」やカジュアルなカフェスタイルの「シェ松尾」でちょっとおしゃれな“大人の食スタイル”にも対応。無農薬・減農薬野菜にこだわる自然派レストラン「さんるーむ」も時流にのってすでに盛況であった。
「グルメゾーン」はで10店中9店舗が新規店、前出の「京鼎樓」は台湾の人気小龍包店で恵比寿に続き日本2号店だ。珍しい“炒飯・餃子の専門店”(「ぷんぷくまる」)や和風パスタの老舗「壁の穴」、豆腐・湯葉の店「福ろく寿」などがオープンした。

リピーターを取り込む“商店街的”レストランフロア

天井はアトリウムドームになっており、自然光がめいっぱいふりそそぐ。フロアの随所に緑が配置され、文字通り「空と緑のダイニングパーク」だ。オープンエアの開放的な環境空間のなか、どの店舗も入り口にサンプルケースがいれ込んであり「分かりやすさ」を前面に出している。肩ひじはらず気軽に利用でき、“一回性”で終わらない。リピーターを呼ぶにぎやかな「商店街的」レストランフロアになっている。

これが注目!「デパ地下にフードコート」

「デパ地下にフードコートが出現」このニュースを耳にしたとき、だれしもある種固定化された先入観をもつだろう。しかしこのフードコート、大型スーパーに付帯するそれとは大きく一線を画すものになっているのだ。 ウッディーな自然色をベースに中央には大きな樹木、光が差し込み緑を感じるカントリー風の店内。“マーケットの日常”をテーマに、食材そのものをディスプレーの一部にしているのも面白い。フードコート「ナチュラルマーケット」は6つのフードコートブースと、1つのブッフェスタイル店で構成されている。好きな具材をいれ蒸し上げるわっぱめしとそばの店「五色屋」や、有機卵と10種以上のトッピングのオムライス店「デミグラキッチン」、オーガニックコーヒーと焼きたてクロワッサンの「マ−ケットカフェ」など、どの店舗も“注文が入ってから調理をする”のがこだわり。目の前で料理される様子がながめられる趣向だ。
 

逆転の発想で「苦悩の地」を生かす

このフードコートは地下食料品街の最深奥、従来はなかなか人の来にくい場所に位置する。さらに盲腸のようにでっぱったデッドスペースがあり、なにをやってもうまくいかない苦悩の地だったという。そこにブッフェスタイル、自然食バイキングの「はーべすと」が出店しているのだが、これもじつは出浦氏の“逆転の発想”で克服している。“盲腸の入り口”部分にブッフェスペース(たべもの)を配置。常に料理をえらぶひとの動き・流れが外から見えフードコート全体に活気を与えている。奥の“盲腸”部分はいさぎよくブッフェの飲食スペースとし、人目もなく、むしろ落ち着いて食事が楽しめるわけだ。

そしてこのフードコートの真意

出浦氏によればこのフードコート、じつはデパートのレストラン街の定番「お好み食堂」の再現だという。家族みんなでデパート巡りのあとのお楽しみ。和食あり、洋食あり、アイスクリームもあり、それぞれが好きな物を食べられる古き良き「お好み食堂」。 お年寄りや乳母車をおした若夫婦が上のレストランフロアにわざわざ行かなくても、ふらりと立寄り好きな物が食べられ、1人千円でおつりがくる。そんな場の提案がこの「ナチュラルマーケット」なのだ。客席はレストラン街より広く取られており、開放感あふれる店内の雰囲気もあわせると“フードコート”と呼ぶのに語弊を感じるほど。百貨店自体の売り上げが伸び悩むなか、頼みの綱である“デパ地下”のここ数年の充実化には目を見張るものがあった。しかし目新しい店舗もバリエーションも出尽くし、なかなか差異化をはかれないでいるのが現状だ。今回の千葉そごうの“デパ地下にフードコート”という挑戦は、閉塞する“デパ地下”の現状を打開する、ひと筋の光明となる可能性を秘めているのかもしれない。


【店舗データ】
店舗名;そごう千葉店
住所;千葉市中央区新町1000番地
電話;043-245-2111(代表)
営業時間;
〈通常営業〉朝10時〜夜8時(本館地下1階〜8階)
〈10階レストラン街ダイニングパーク〉朝11時〜夜10時30分
(ラストオーダー夜10時・一部夜9時30分)

そごう千葉店ホームページ

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