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2005-09-01
エキナカ最前線は品川駅へ!
エキナカ最前線は品川駅へ!
改札内に「上質感&高感度」の46店舗が出店
10月1日開業「エキュート品川」の全貌
10月1日(土)、JR品川駅構内にエキナカ商業施設「ecute(エキュート)品川」が誕生する。一日110万人のお客様がご利用になる品川駅の改札内に「上質&高感度」をコンセプトとした全46店舗がオープンする。運営にあたるJR東日本ステーションリテイリングに話を伺った。
編集部 まず、JR東日本ステーションリテイリングが設立されたきっかけを教えていただけますか。 鎌田氏 2000年、JR東日本は「ステーションルネッサンス」という新しい施策を打ち出しました。これは、鉄道と生活サービス事業を融合させた、21世紀の新しい駅づくりを目指すものです。それに伴い、2003年に「駅構内開発小売業」を展開するJR東日本ステーションリテイリングを設立しました。当初は、JR東日本の本社内で三名だけでスタートした新規事業でした。 編集部 当時は「デパチカ」「ホテイチ」などのネーミングが注目を浴びた時期ですね。 鎌田氏 当社では、あえてカタカナで「エキナカ」と表現していますが、「駅ナカ」は、2003年ヒット商品番付にも入るなど、徐々に認知され始めていました。 これまで、鉄道と商業は、駅という施設の中で別々の機能を持って運営され、トイレ、コンコース(通路)などの保守・管理と、店舗のそれらは別々に行われてきました。しかし、駅を利用するお客様に立場で見れば、同じ空間の中で鉄道と商業施設を別々に管理するのはつくり手の理論で、このままで“新しい駅のスタイルを提案しよう”と言ってもどうしても無理が生じてしまう。 お客様にとって当たり前にやるべきことを当たり前にやるために、鉄道と商業施設の一体化を目指したわけです。まずはエキナカ商業施設の第一弾として、今年3月に「エキュート大宮」を大宮駅改札内にオープンさせました。 編集部 開業して半年ほどですが、反応はいかがでしょうか。 鎌田氏 年間売上想定を55億円、一日の売上想定を1500万円程度で見込んでいましたが、8月現在、平均して2000万円を超える数字で推移しています。ただし、先日のような地震や台風の影響など、さまざまなアクシデントの発生がありますので、あまり楽観はしていません。
編集部 10月1日にオープンする「エキュート品川」のストアコンセプトである「プレミアム・プライベート」について、ご説明いただけますか。 菅野氏 品川駅周辺は近年、劇的に開発が進みました。港南口には、2002年に「品川グランドコモンズ」がオープンし、多くのオフィスビルが建ちました。高輪口は、従来から多くのホテルが立ち並ぶエリアでしたが、近年ではさらに「品川プリンスシネマ」や「品川アクアスタジアム」といったアミューズメント施設も開業しています。このような状況下、品川駅を利用されるお客様は20代から30代のビジネスマンとOLの一人客が大半を占めるという顕著な傾向があります。「エキュート品川」はこのようなターゲット層にアプローチするため、上質感や高感度を強く意識し、ストアコンセプトとして「プレミアム・プレイベート」を掲げました。特にお一人の女性のお客様が自由に食事やショッピングを楽しめるMDを展開しています。 編集部 ホテルなども多く、外国人の利用も多そうですね。 菅野氏 品川という街が持つ特性を活かすため、品川宿に由来する日本古来の感性を現代風にアレンジした「J-スタイルテラス」を環境コンセプトとしています。洗練された日本固有のスタイル、「Japan」、楽しさ、気持ちよさを追求するスタイル、「Jolly」、交通の結節点、並びに文化と時代の交差するスタイル、「Junction」の三つのJの意味がつけられています。具体的には朝から夜まで楽しめるテラス空間が設置されています。
■上質感と高感度で選んだ全46店舗 編集部 品川駅の改札内には、従来も飲食店や書店がありましたが、これらの店舗とは、どのようなすみわけをされるのでしょうか。 鎌田氏 既存の改札内の商業施設「ディラ品川」には、機能性を追求した店舗が多く揃っています。例えば「エキュート品川」の二階にはLOHASのコンセプトを取り入れたゾーンも配置するなど、機能的というより、目的性や都心の中でのほっとできる空間や商品などを意識した施設になっていますので、すみわけは可能だと考えています。 現在、品川駅をご利用になるお客様は1日あたり約110万人で、東海道新幹線品川駅の利用者はそのうち約5万人程度です。これは、毎日政令指定都市の人口とほぼ同等数のお客様が品川駅を利用しているわけで、そうしたエキナカマーケットの規模の割に、これまでは東京駅のようなギフト等の買い物をする場所がほとんどなかったのが現状です。 編集部 今回、全46店がオープンするとのことですが、リーシングのポイントをお教えください。 菅野氏 やはり、ポイントにすえたのは上質感と高感度ですね。本当に多くの飲食店、物販店に足を運びました。おかげで体重は10キロ増えましたからね(笑) 編集部 各ゾーニングのポイントをお教えいただけますか。 菅野氏 一階にはデイリーな食物販を、二階には、よりゆとりを意識したレストラン、物販店を揃えました。 まず、一階は、洋菓子から和菓子までがそろう高感度なスウィーツのゾーン「フェイバリット スウィーツ」、惣菜の単品ものが揃う「トラベラーズ キッチン」、日常的な生活に賑わいを添えるフルーツショップ等を揃えた「バラエティマーケット」の三つのゾーンがあります。中央のエスカレーターで上がっていただく二階には、「アロマフレスカ」で知られる原田シェフの「Caffe Classica」など、本格的なレストランゾーンが入る「プレイベートレストラン」、カフェや雑貨店が揃う「ステーションスタイル」、自分や環境にやさしいグッズを揃えた「コンフォートクラブ」で構成されます。 鎌田氏 特に一階の「バラエティマーケット」、二階の「ステーションスタイル」「コンフォートクラブ」は、業種で分けるのではなく、スタイルで分けた編集的なゾーンとなっています。 編集部 二階のレストランに関しては、客単価はどの程度を想定されているのでしょうか。 菅野氏 昼で1200円から1500円、夜で2000円から3000円を想定しています。 ■固定家賃なし、売上歩合のみで運営 編集部 各テナントとはどのような契約になるのでしょうか。 鎌田氏 当社と取引先は消化仕入契約を締結しており、販売と仕入れの関係なので、保証金や敷金、固定家賃といった概念がありません。そのため、「テナント」という言葉は、使わずに「取引先」という言葉を用いています。当社は取引先との売上歩合だけで運営するかたちです。 編集部 ある意味、画期的な事業と言えますね。 鎌田氏 仕入れ形態自体はそうでもありませんが、人の面では思いを売場に強く反映させています。弊社にはバイヤーと販売担当者が別々にいるわけではありません。リーシング、商品開発の担当者がそのまま運営担当者になり、売場に常駐します。店長となる菅野もそうですが、リーシングや商品開発、売場レイアウトを取引先と一緒に議論した担当者が、そのまま「エキュート品川」の運営メンバーとなるわけです。 編集部 駅改札を出なくても、十分に食事やショッピングが楽しめてしまいますね。 鎌田氏 エキナカは駅を利用される方の利便性向上を目的としています。エキュートだけが賑わうことを目指しているわけではありません。大宮では実際改札を通られる方の利用が増えました。駅を基点に駅周辺全体を活性化させるという考え方がステーションルネッサンスのコンセプトです。
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