HOT ISSUE

2005-11-10

ブームの予感?!
29の新店が丸の内・東京ビル「TOKIA」内に開店!
オープン直前・最新レセプションレポート

11月11日、ついに丸の内の新顔、「東京ビル」が開業する。先日のHOT ISSUE(9月22日号)でもお伝えしたように、地下1階から3階までの商業施設「TOKIA」には関西系をはじめ、29の個性派飲食店がオープンする。今回は、話題店と注目の"人"にスポットを当てつつ、オープン直前に行われたオープニングレセプションの模様をレポートした。


「PCM」の概観。朝4時までの営業を決めている

PCMのパントリー。ワインコイン(500円)のハートランドからスーパープレミアムウォッカまで。あくまでスタイリッシュに提供。朝4時まで営業

「丸の内のサードプレイスに」と語る島田新一氏。六本木ハートランド支配人でもある


ベルギービール専門店の「アントワープセントラル」。ビールを注ぎ、泡を切る演出もライブ感あふれる

地下1階の「かのやきよし」。鹿屋市あげての出店

「かのやきよし」を手掛けたバルニバービの佐藤裕久社長と山下栄鹿屋市長

大阪から出てきた立ち飲み屋「赤垣屋」。知る人ぞ知る名店である
東京ビルが開業する場所は丸の内2丁目。確かに住所は丸の内だが、道を挟んだすぐ向かい側には東京国際フォーラムが建ち、有楽町や銀座にも程近い。三菱地所が手掛ける丸の内再開発の波が丸の内で働く“丸の内ヘビーユーザー”のみならず、有楽町や銀座を生活の場とする人々にも徐々に影響を及ぼし始めそうな気配を感じた。

■1階「丸の内の大人感が溢れるフロア」

まず、1階の4店舗から見ていこう。山手線の高架に面した正面には3店が並ぶ。広さが一際目立つ、際コーポレーションの北京料理店「人人人(REN REN REN)」、京都を代表する人気イタリアンが関東初進出となった「イル ギオットーネ」、渋谷・東急本店前にあり、多くのパンマニアに絶大な支持を受ける「VIRON」の3店だ。国際フォーラム側には、バー・ラウンジ「PCM(パブ・カーディナル・マルノウチ)」が入る。同店は70年代に多くの著名人に愛され、情報発信地として知られた六本木「パブカーディナル」の現代版。仕掛け人は六本木ヒルズにあるスタンディングバー「ハートランド」のプロデュースでも知られる島田新一氏だ。島田氏に新店のコンセプトを伺った。

「PCM」島田新一氏
「丸の内の“サードプレイス”に」

当店は六本木の伝説の店『パブカーディナル』を意識したラウンジと30坪のウッドデッキのスタンディングバーゾーンを一つの空間に同居させた、これまでにないバー・ラウンジです。ノーチャージ、キャッシュオンでラウンジもスタンディングもどちらも料金は変わりません。ドリンクには「ハートランド(500円)」などのほか、スーパープレミアムウォッカを20種類ほど揃えました。今回はおそらく世界で初となるウォッカ専門のセラーも設置しています。
東京ビルは同じ施設内でバーホッピングができる、初めての商業空間と言えるかもしれませんね。アメリカのスターバックスCEO、ハワード・シュルツはサードプレイス、つまり家でもオフィスでもない第三の場所という概念を取り入れ、事業を成功させましたが、「PCM」もぜひ丸の内のサードプレイスになれればと考えています。

■B1階「関西系と個性系がぶつかり合うフロア」

次は地下へ。階段で地下1階に降りると、地下プラザがある。このちょっとした広場に面してオープンするのが2店。まずは「ベルジアン ビア・カフェアントワープ セントラル」。世界中で展開しているベルギービールレストランの59店目として関西に続き、関東にも上陸する。もう1店がカフェ・カンパニーの「PLANET 3rd TOKYO」。店先で代表取締役の楠本修二郎氏に丸の内出店の狙いをたずねてみると、「カフェで育ってきた団塊ジュニア世代もそろそろ30歳を迎える時期。ちょうど社会人としてビジネスの第一線で活躍している時期と言えるでしょう。つまり今後は丸の内はもちろん、広範囲なエリアにおいて、カフェに親しんだ世代のカフェに対するニーズが生まれてくると考えていますよ」と返ってきた。今後の出店も注目される。

地下プラザから施設内に入ると、「TOKIA」の一番のウリとも言える関西系飲食店が多く立ち並ぶ。大正12年創業の立ち飲み居酒屋「赤垣屋」、お好み焼きの名店「きじ」、開店準備にも支障がでてしまいそうなほど問い合わせが殺到中という大阪の定番カレー「インディアンカレー」、130年の歴史を持つモリタ屋経営の焼肉店「肉どころ 錦」、串揚げ店の「旬's」、などである。その他、関西系以外でも、上海の人気店「新吉士」の流れをくんだ「安東龍福」の小籠包が味わえる「龍福小籠堂」(ソルトコンソーシアム)、てんぷらの名店「菊亭」、カフェ・カンパニーの食堂居酒屋「どいちゃん」など個性派が揃う。中でもレセプション当日、一際目立っていたのがバルビバーニ経営の「かのやきよし」だ。

同店は六白黒豚、さつま揚げ、焼酎、地鶏など、鹿児島県鹿屋(かのや)市の食材を使ったいわば“かのや居酒屋”。当日はなんと、鹿屋市の山下栄市長の姿も。代表取締役の佐藤裕久氏は言う。「ご縁があって2003年から鹿屋市とお付き合いさせていただくようになったんですが、鹿屋はなんといっても食材の宝庫なんですよ。市の方々と話し合い、2004年5月に鹿屋の産物ばかりを提供する『かのや篠原』を大阪にオープンさせたんですね。『かのやきよし』はその鹿屋プロジェクトの二号店なんです」。店内には本土最南端、大隈半島にある人口8万人の市で育まれた食材を使った料理が揃う。市の産物を世に紹介するため、市をあげて居酒屋の開業に協力するといった取り組みはこれまで前例がないだろう。注目だ。

鹿屋市長山下栄氏インタビュー
鹿屋市は、本当に田舎の町なんです。しかし、佐藤さんとお会いしたことをきっかけに大阪の方々にその田舎ならではの食の魅力を知ってもらうため、居酒屋「かのや篠原」を大阪にオープンしていただきました。丸の内という東京の経済の中心にできる「かのやきよし」も、多くの東京の方々に鹿屋の魅力を知っていただける場所になればと考えています。

■2階、3階「レストランと美容系フロア」

2階には、シェフのマリオ・フリットリ氏プロデュースの「ルクソール丸の内」、グラナダが経営する長いカウンターが印象的なスペインバル「BAR de ESPANA MUY」、フレンチレストラン「resonance」、本格的なライブが楽しめるレストラン「コットンクラブ」がオープンする。3階は自然食彩ビュッフェ「野の葡萄」、豚料理の「ろくまる 五元豚」などができる。
グラナダは銀座に開店させたスペインバル「BAR de ESPANA Pero」がヒットし、今回はそれをさらに進化させた店だ。下山雄二社長は「スペインにある本場のバルを出すことが私の一番やりたかったことなんです」と話す。オープン日の21日までその全貌を現さず、オープニングレセプションではシークレットゲストとして海外の超大物アーティストを招来しているという噂の「コットンクラブ」。運営・プロデュースはブルーノートジャパンの伊藤陽介社長だ。伊藤氏が社外取締役をつとめるソルトコンソーシアムの面々も企画に加わったようだ。1920年代、ニューヨークセレブたちの夜の社交場だったコットンクラブを2000年代の東京丸の内に再現する試みだが、はたしてその思惑どおりトーキョーセレブの溜り場になるだろうか。


「TOKIA」正面ファサード。環境デザインは鬼才、森田泰通氏。

1階の線路側に向いた3店舗のなかで、レッドカラーがひと際目立つ「VIRON」。丸の内のブレックファーストスタイルを変えるか?

夜遊び族が注目する「COTTON CLUB」

2階「野の葡萄」のおなじみの野菜たち。オーガニックブームに乗ってブレイク必至。

夜の闇に浮かぶ集合看板。ほとんど飲食店。

「TOKIA」には東京レストランシーンの仕掛人たちが顔を揃える。左がゼットンの稲本健一氏、中央がPCMのデザインを手掛けた乃村工藝社の小阪竜氏。

地下1階の通路。丸の内に関西の風を持ち込んだが、あくまで環境はモダンな演出を忘れない。

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