編集長のつぶやき
変わる中目黒に“郷土料理ストリート”誕生!

ディープなグルメタウン「中目黒」が急変貌を遂げている。東急線ガード下の店が次々に姿を消す一方、古い商店街路地裏には“郷土料理”の店がオープンしている。
昨年の暮れから始まった東急線ガード下の工事。国交省の耐震補強工事と中目黒駅の延伸工事が重なったわけだが、ガード下に軒を連ねていた昭和の名残ある数十件の飲食店はほぼ閉店、撤去した。ネオンの消えた高架下はすっかり寂しくなった。私の好きだったイイコ横山貴子さんの「村上製作所」も3月29日、ついに立ち退き閉店、近く祐天寺に移転オープンする。ジェリーフィッシュの立ち飲み「バリ鳥」もすでに無い。このあたりは上目黒一丁目再開発計画による高層マンション建設が進捗中とか。ガード下もどう変わるかまだ不明だが、地元の人たちは「東急は家賃の取れるチェーン店をもってくるに違いない。ガード下を愛してきたのに信じられない」と憶測、悲嘆にくれる声も。
その一方で、昔ながらの商店街「目黒銀座通り」の路地裏には新しい店がオープンしている。この小さな路地には有名ピザ店「SAVOY(サヴォイ)」があったが、いまは「聖林館」と名を変えて営業。北海道の海の幸を揃える立ち飲み屋「根室食堂」は連日人気。大阪からやってきた創業昭和9年の“二度漬け禁止”の立ち飲み串揚げ屋「殿金」もすっかり定着した。その他にも、山方哲也さんのスペイン料理店「BAR VELANO」、山方×キム兄の鶏鍋屋「木山Dining」、ハイボールをウリにした昭和テイストのバー「ラッキーハウス」などの個性的な店が並び、古くからある居酒屋や日本料理店、沖縄料理、スナックなどと混じり合って独特の雰囲気を醸し出してきた。
そこに、4月1日、今度は福岡から名物・水炊き餃子の「博多ぬくぬく家」がやってきた。道玄坂にの奥の渋谷店に続く東京2号店で、オーナーの“あ・うんグループ”別府治幸さんは福岡で飲食店経営者の会「ICOO会」を率いる業界のリーダー。「ぬくぬく家」は路地に立つ5階建ての一軒家を改造した。地下にはVIP個室も作った。そして、4月11日は恵比寿や西麻布で「砂漠楼」「陣や」などを展開するラ・ブレアダイニングの高橋知憲さんがやはり4階建ての2階から4階を借り上げ、田町の「瀬戸内水軍」に続く瀬戸内郷土料理「鶴姫」をオープン。こちらは4階のテラスのあるフロアをVIPルームにする。福岡に瀬戸内海の郷土料理店が相次ぎ登場したことで、北海道あり大阪ありのこの路地は“郷土料理ストリート”として中目黒のグルメ通に認知されるかもしれない。
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【筆者プロフィール】
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。1997年の金融不祥事発覚の突破口となった「野村證券総会屋利益供与事件(元社員の手記)」をスクープした『月刊BOSS』(編集長代理)など、数々の雑誌創刊に関わった後、2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長をつとめる。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2002年10月、フジTVと提携し『MENUマガジン』を創刊、vol.3までエディトラルアドバイザー。2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。
現在、レストラン・フードビジネス専門のプロデュース&プロモーション会社の有限会社カシェットを運営。2004年 10月から日刊紙の「フジサンケイビジネスアイ」日曜版で「行列 のできる店 仕掛人」シリーズ連載執筆。その他、日本ショッピングセンター協会、東京商工会議所渋谷支部で「商業施設における魅力ある飲食テナント誘致」等のテーマで講演。『月刊店舗』2005年8月号から06年1月号まで「食トレンドの先読み術」連載。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」で“隠れ家レストランの仕掛け人”として、プロデュースした神楽坂「art et vin HAP(アール・エ・ヴァン ハプ)」が取り上げられる。





