編集長のつぶやき

【VOICE FROM EDITOR】2006-01-21

JRグループ初の女性社長の手腕

JRグループ初の女性社長の手腕

また、山手線駅界隈がにぎわしい。「アトレヴィ」が開業したばかりの秋葉原駅には筑波エクスプレス(TX)が開通し、9月16日に巨艦・ヨドバシカメラの8階には30店の飲食店舗がデビューする。

その顔ぶれは現在取材中だが、一足先に10月1日開業の品川“エキナカ”商業施設の「ecute(エキュート)品川」の概要を取材した。注目は2階にお目見えするレストラン3店舗。「女性の“ひとりごはん”」スタイルがウリの「エキナカ業態」である。

久しぶりに、あの「ワノフ」佐藤由美子さんが銀座店を臨時休業してまで力を注いだ「ワノフ品川」。港南口で「アロマクラシカ」を運営し、麻布に本店「アロマフレスカ」を復活させたばかりの原田慎次さんの「カフェクラシカ」、そして「インドの5ツ星ホテルの完成された味」南青山の「シターラ」の3店。銀座「ワノフクラブ」を出したばかりの佐藤さんと広尾で鮮烈なデビューを果たした「アロマフレスカ」の原田さんは、『アリガット』が取材拒否の両社を口説いて初めて雑誌に登場させた思い出がある。この2人が「エキナカ」とは……。

正直、「エキナカ」と聞いて、私はちょっと軽く見ていた。そもそも立地で勝っているし、環境もMDもさして工夫しなくとも、そこそこの数字が見える“JR安全圏外食ビジネス”と思っていた。「キヨスク」はもちろん、利権ビジネスそのままの「あじさい」を運営する日本レストランエンタープライズ(NRE)、三國シェフを起用したり流行りの業態FCまでこなす“他力本願型”のJR東日本フードビジネスと同列と思い込んでいたのだ。まさか、アトレやルミネと対抗軸になるようなMDを出してくるとは考えもしなかった。

しかし、目から鱗、反省である。取材に出てきたのは「JR東日本ステーションリテイリング」、JRプロパー初の女性社長、鎌田由美子さん(JR系列では元ダイエーグループの「オレンジページ」社長の小倉厚子さん=プレジデント社出身で筆者の1年先輩がいる)。鎌田さん率いるステーションリテイリングは、2001年にJR東日本内に“ステーションルネッサンス”をテーマに3人で旗揚げした事業創造本部が出発点。そのヴィジョンが結実したのが「エキナカ」開発だ。

エキュートは「商業施設の一つとしての駅」という発想に基づき、あくまで出店社はテナントではなく取引先であり、“業態、商品、サービス”の仕入れ先である。したがって、出店社は保証金も家賃も施設への投資もなく、完全売上げ歩合制である。ゾーニングの切り口は顧客へのスタイル提案を軸とした“編集的発想”である。顧客代表としての女性ならでは発想が随所に活かされており、要チェックの施設だと言っておこう。詳しくはHOT ISSUEをご覧ください。


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