編集長のつぶやき
【VOICE FROM EDITOR】2006-01-05
ああ、JR西日本

JRは猛省すべきだろう。今回のJR西日本の鉄道事故のニュースは、筆者にとっては他人事ではなかった。
42人の死者を出した1991年の信楽高原鉄道事故。筆者は雑誌編集者時代、鉄道事故直後、「なぜ事故が起こったか」をテーマにその後、大宅荘一ノンフィクション賞を受賞した佐野眞一氏と事故現場の宿に数週間寝泊りして周辺を取材した。事故で亡くなったJR西日本の車掌の遺族、事実を隠蔽するJR西日本幹部、鉄道職員関係者の自宅を連日駆け回った。結局、我々取材陣が掴んだ事実は、「JR=権力=収益至上主義」「当時の被害者=第3セクター=地元弱者」という構図であった。今回の大事故もほとんど同じ。被害者は普通の通勤客、加害者は収益至上主義のJRである。
そんな昔のことを思い出したのは、銀座5丁目にオープンしたJR西日本FNSが東京初出店した「冬夏」を覗いたときであった。内装デザインは、最近アサヒビールANNEXビルのリニューアルをし、神楽坂SHUN・青山を手がけるなど、東京のレストランシーンでもこなれた仕事をし始めた神谷利徳氏。「T誌」の特集トップ記事にも出ていたし、一度は店を見たいなと思っていったら、まさにスタッフたちがマニュアルに縛られたロボットのような接客。せっかくの神谷デザインが泣くというものだ。それにしても、あまりにも悪いタイミングでの東京進出だ。ついつい、店長に向かって「自分たちがカネにあかして空間、料理を着飾るのもほどほどにして、吉本興業みたいに西日本の若手の貧乏飲食ベンチャーを発掘し、育てて東京に連れてくるべきじゃないの」と言ってしまった。
かといって、JR東日本がどんな飲食スタイルを創造したというのか。突然、JR恵比寿駅の話になるが、讃岐人の筆者にとって、日増しに不味くなる駅構内の讃岐うどんは許せない。バブル時代の象徴の恵比寿ガーデンプレイスに媚びすぎる東口のコンコースもいまだに納得いかない。そんな言ってみればJRが捨ててしまった東口の駅前エリアに、今度「Qiz EBISU」なるビルが誕生した(UP FRONT記事参照)。資本の象徴である恵比寿ガーデンプレイスの影でまるでエアポケットのような空間だったエリアが、夢見る名人設計士・黒沼清氏のワザによって甦ったのだ。人の息吹が生まれ、街が呼吸を始めた。明らかにこのビルはJRの駅に背を向け、東口五差路を起点として広尾、白金、天現時、麻布エリアへまったく新しい空気とエネルギーを送ろうとしているかのようだ。
これまで恵比寿といえば、西口を中心に発展してきたが、これからは徐々に東口界隈が飲食の新しい盛り場として成長するだろう。有名イタリアンやゼスト、モンスーンだけではない。立ち飲み居酒屋やモツ鍋、モツ焼、沖縄料理、韓国家庭料理、豚しゃぶ、行列が絶えないカツ屋など、新しいコンテンツの出店が後を絶たない。かつて筆者は、明治通りの渋谷橋から天現時までを「新グルメストリート=広尾ブロードストリート」と名付けたが、東口バス通りは今後、「Qizストリート=クイズ通り」と呼んでもいいのではないか。そんな磁場力を感じるビルの誕生である。
そんな昔のことを思い出したのは、銀座5丁目にオープンしたJR西日本FNSが東京初出店した「冬夏」を覗いたときであった。内装デザインは、最近アサヒビールANNEXビルのリニューアルをし、神楽坂SHUN・青山を手がけるなど、東京のレストランシーンでもこなれた仕事をし始めた神谷利徳氏。「T誌」の特集トップ記事にも出ていたし、一度は店を見たいなと思っていったら、まさにスタッフたちがマニュアルに縛られたロボットのような接客。せっかくの神谷デザインが泣くというものだ。それにしても、あまりにも悪いタイミングでの東京進出だ。ついつい、店長に向かって「自分たちがカネにあかして空間、料理を着飾るのもほどほどにして、吉本興業みたいに西日本の若手の貧乏飲食ベンチャーを発掘し、育てて東京に連れてくるべきじゃないの」と言ってしまった。
かといって、JR東日本がどんな飲食スタイルを創造したというのか。突然、JR恵比寿駅の話になるが、讃岐人の筆者にとって、日増しに不味くなる駅構内の讃岐うどんは許せない。バブル時代の象徴の恵比寿ガーデンプレイスに媚びすぎる東口のコンコースもいまだに納得いかない。そんな言ってみればJRが捨ててしまった東口の駅前エリアに、今度「Qiz EBISU」なるビルが誕生した(UP FRONT記事参照)。資本の象徴である恵比寿ガーデンプレイスの影でまるでエアポケットのような空間だったエリアが、夢見る名人設計士・黒沼清氏のワザによって甦ったのだ。人の息吹が生まれ、街が呼吸を始めた。明らかにこのビルはJRの駅に背を向け、東口五差路を起点として広尾、白金、天現時、麻布エリアへまったく新しい空気とエネルギーを送ろうとしているかのようだ。
これまで恵比寿といえば、西口を中心に発展してきたが、これからは徐々に東口界隈が飲食の新しい盛り場として成長するだろう。有名イタリアンやゼスト、モンスーンだけではない。立ち飲み居酒屋やモツ鍋、モツ焼、沖縄料理、韓国家庭料理、豚しゃぶ、行列が絶えないカツ屋など、新しいコンテンツの出店が後を絶たない。かつて筆者は、明治通りの渋谷橋から天現時までを「新グルメストリート=広尾ブロードストリート」と名付けたが、東口バス通りは今後、「Qizストリート=クイズ通り」と呼んでもいいのではないか。そんな磁場力を感じるビルの誕生である。




