編集長のつぶやき

【VOICE FROM EDITOR】2006-04-13

“スペインバル・パワー”街道を往く

“スペインバル・パワー”街道を往く

千葉の某駅前でビストロバルをプロデュースすることになって、設計デザイナーとメニュー開発担当者を引き連れて、都内繁盛店ツアーを試みた。しばらく足の故障で出歩けなかったから、久々の飲食店行脚である。それにしても「バルパワー恐るべし」だ。いまや「立ち飲み」というヒットコンセプトを飲み込んでさらにパワーアップした感がある。

まずは事務所のある築地から歩いていける八丁堀「MARU(まる)」。時計は18時を回ったばかり。1階のスタンディングはまだ空きスペースがあったが、2階はすでに満員。入り口でフリーの客をひっきりなしに断っていた。「MARU初体験」のデザイナー氏曰く、「別世界ですね」。たしかにここは毎晩、地球の裏側にワープして、ラテンの世界に変わるのだ。オーナーの松澤氏によると、「3階をいま工事しています。近くオープンしますよ」。今度は鉄板系らしい。

次に向かったのは、銀座2丁目の「Catalan Bar Vinuls(カタランバー バニュルス)」。オザミ・デ・ヴァン、丸山氏の作品である。八丁堀から銀座1丁目へ昭和通りを渡る手前、1年前ぐらいにオープンしたイタリアンバルをついでにチェック。「EL CERDO」(TEL 03-3567-2766 )である。こんな厳しい立地で立ち飲みはないだろうと思っていたのだが、シェフが変わって大ブレーク。いまや予約がないと入れない状況で、土日も強気営業中。コンセプトも「イベリコ豚と築地タパス」に変わっていた。「蛤のパエリア」なんてメニューが気になった。

バニュルスは予想通り、超満席。誰が見てもは入れないのに、次から次に客がやってきてはUターン。店長氏が隙を見て我々のところに駆け寄ってきた。「ワールドカップを見にドイツに行くので、この店もそろそろ上がります」。このノリもラテンらしい。次は「BAR de ESPANA Pero(ぺロ)」。グラナダの下山氏が一番やりたかった業態だけあって、ハコが勝っていないところがいい。この店も3階まで客であふれていた。いったいこの「スペインバル・パワー」はいつまで続くのか。恵比寿も検証しなければならない。

恵比寿銀座通りから「18番(おはこ)」まで行く途中に、あの美味しいやさしい土火土火グループの「分土火」「ビストロ・ダルブル」がこのあたりのラブホテルの前に出来たときいたので先にチェック。なんとコンクリート打ちっ放しの2階建てビル。自社で建てたという。西麻布「坊 其の壱」みたい。大きな木の扉をくぐると中央に吹き抜けのパティオ。その右側にスタンディングバーがあった。オール500円。ここでドリンクのみならず、ヘルシーデリシャスなビストロ料理がテイスティングできる仕掛け。カウンターに色鉛筆が置いてあり、自由に絵を描いていいという。こんな遊びも何か新鮮ではないか。これなら「18番」「buri」並みに話題になるに違いない。

「18番」は相変わらず超満員。若い女性客が増えたのはオーナーの松下氏の狙い通りか。18番の近くに新店発見。表参道出店で気を吐く渡邉氏の鉄板ビストロ「MANGIN(まんぎん)」が3店舗目をうどんの「一滴八銭屋」の1階に出していた。最後は「buri」で〆。突然、電灯が消えたと思ったらスタッフがケーキをもって客席に。バースデイサービスだ。初めて目撃したが、立ち飲みでこの演出は他にはないだろう。

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