編集長のつぶやき

【VOICE FROM EDITOR】2006-01-30

神楽坂がなぜ注目されるのか?

神楽坂がなぜ注目されるのか?

日米首脳会談が京都で開催されているが、小泉首相も最近の「京都ブーム」にあやかったのだろうか。東京における「京都」といえば神楽坂である。

「お茶屋」「石畳」「町屋造り」といった京都情緒を髣髴させる町並み、そこにフランス人の生活文化が折り重なり、独特の「神楽坂カルチャー」なるものが生まれている。路地を東に西に歩くと、袋小路に料亭を改造した和食店がある。その近くにはギャラリーを改造したフランス人経営者のビストロが…といった光景も珍しくないのである。その神楽坂では、いま飲食店の開店がラッシュを迎えている。

「神楽坂らしくない」と評されながらも、毘沙門天前に堂々と登場したのは全面ガラス張りの5階建て飲食店ビルの「樂山ビル」。お茶の老舗「樂山」が開発した物件。1階には「樂山」が入り、2階はカレーうどんの古奈屋が「カレー物語・古奈屋」を出店する。3階には近く和食店「積み木」がオープン、4階、5階はイタリアン、フレンチが入る計画だ。このビルが新しい神楽坂のランドマークになるかどうか、それはこの4、5階のテナントの顔ぶれ次第か。しかし、やはり神楽坂の魅力は、その裏手の路地に群生するワインバーや隠れ家和食、フレンチ、ビストロたちだろう。「どこからこんな物件が出てくるのだろう」とビックリするような店が続々と生まれている。

新しいところは、今週の特集「UP FRONT」で取り上げたので参考にしていただきたい。立ち飲み、ジンギスカンといったトレンド便乗店舗も登場し、いま神楽坂は「古き良き文化」と「新しいカルチャー」、そして「不動産開発の波」が混在している。もともと商店街や地元のコミュニティの結束が強いと言われているが、その中にも古さを守ろうとする力と新しいものを積極的に吸収しようとする力が拮抗しているようだ。エリアで言えば、大久保通りを境に「上」と「下」では街の空気も通りの顔も違う。新規開発や出店が進む「下」に比べ、住宅街を背景にもつ「上」は最近、街づくりへの取り組みが急だ。飲食店の数も「下」に比べれば過少だ。近く開店するギャラリーとワインと和食の店「HAP」も「上」の路地に生まれる。神楽坂マーケットが今後、どんな変化を遂げていくか、興味深いところである。

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