編集長のつぶやき

【VOICE FROM EDITOR】2006-03-29

春のオープンラッシュがやって来た!

春のオープンラッシュがやって来た!

春の訪れとともに、あちらこちらからレストランのオープン情報が寄せられるようになった。2月の森ビル「表参道ヒルズ」、3月の秋葉原UDX「AKIBA_ICHI」、イトーヨーカドー(セブン&アイHLDGS)最大の大型ショッピングセンター「Ario亀有」(飲食ゾーン、専門店街は三井不動産がマネジメント)といった商業施設の開業が一巡し、街場にさまざまなタイプの新業態店舗が続々と誕生しつつあるが……。

最大の話題はなんといっても、「あの新川さん」がついに新店をオープン。4月に吉祥寺「カフェリゴレット」と銀座「ダズル」の2店舗を相次いで出店することだろう。グローバルダイニングでいえば「ラ・ボエム」と「タブローズ」を同時につくるようなもの。この分だと、そのうち「権八」版も登場してくるに違いない。MD、環境、オペレーションはともかく、気になるのは「人」の確保だろう。G→Hへの大移動の兆しがないとは言えない。それにしても、「ダズル」のオープンが待ち遠しい。

「T.Yハーバー」「CICADA」を育てた寺田心平さんが、4店舗目になる「ビーコン アーバンチョップハウス」(渋谷)をやはり4月中旬にオープンさせる。コンセプトはモダンアメリカングリル。広場や通りのランドマークとなるレストランが得意の寺田さんならではの空気感演出が見ものだ。客も環境になり、その客がまた客を呼ぶ仕掛けは街場でしかできない技だろう。4月1日にオープンする銀座「オーバカナル」も通りのランドマークを目指すが、バカナル定番の通りにせり出さんばかりのオープンエア席があの場所でつくれないと意味がない。

昨年、立ち飲みブーム、カップ酒ブームを巻き起こした「buri」が、「あなたはまだ立って飲んでるんですか?」とのメッセージを投げかけんばかりの、じっくりと座って日本酒のレアな地酒を味わう「酒匠buri」(赤坂)をオープンした。たしかに、都内では立ち飲みスタイルはすでに定着し、純和式とスペインバル、ビストロバルといった洋式に進化を遂げている。今後は、東京東側から都下や千葉、神奈川の駅前居酒屋激戦地に「立ち飲み」は飛び火していくのではないか。負け組の駅前居酒屋や食堂のリニューアルにはうってつけの業態である。


【筆者プロフィール】

佐藤 巧三 (さとう こうぞう)
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』編集者を経て独立。数々の雑誌創刊に関わった後、2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長をつとめる。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2002年10月、フジTVと提携し『MENUマガジン』を創刊、vol.3までエディトラルアドバイザー。2003年6月メールマガジン「週刊フーズアソシエ」を創刊、さらに2004年1月より「週刊フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。
現在、レストラン・フードビジネス専門のプロデュース&プロモーション会社の有限会社カシェットを運営。2004年6月より、バンタン・キャリアスクール銀座校でフードプランナー論講師。 10月から日刊紙の「フジサンケイビジネスアイ」日曜版で「行列 のできる店 仕掛人」シリーズ連載執筆。毎日就職ナビのフードビジネス特集コラム「創造的FBワールド〜フードはクリエイティブだ!」連載。また、飲食店プロデューサー養成講座「店舗プロデュースアカデミー」で講師をつとめる。その他、日本ショッピングセンター協会、東京商工会議所渋谷支部で「商業施設における魅力ある飲食テナント誘致」等のテーマで講演。『月刊店舗』2005年8月号より「食トレンドの先読み術」連載開始

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